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「なりたい職業」で人気の声優、その魅力と難しさをプロに語ってもらった

オトナンサー 10/3(月) 17:00配信

 「若者がなりたい職業」として近年、人気が高まっている声優。「13歳のハローワーク公式サイト」の人気職業ランキング(2016年8月付)によると、声優業は47位で、中学・高校教師(49位)や歌手(62位)を上回る結果でした。

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 オトナンサー編集部では、海外ドラマの吹き替えやアニメ作品のアフレコを中心とした声優の仕事について、女性声優の小松美智子さんに取材。声優志望のお子さんをお持ちの親御さんは必見です。

吹き替えとアニメは難しさのポイントが違う

 声優の仕事としてなじみの深い外画の吹き替えですが、小松さんが最も気を付けているのが、「そこに生きる登場人物の呼吸を感じること」。呼吸は「人物そのもの」であり、声優があたかも日本語を流暢に話しているかのような、違和感のない芝居を届けるためのベースといいます。

 小松さんは「普段から自分がどんな状況や感情、思考のときにどんな呼吸をしているかを客観的に捉え、コントロールすることを心掛けています」と話します。自分の呼吸や感情を意識してコントロールできなければ、演じる役の表情や気持ち、呼吸と合わない芝居になってしまうことがあるそうです。

 吹き替えは「登場人物とシンクロし、一つになっていく感覚が大切」といいます。

 一方アニメは外国語版の完成した原作がある吹き替えとは異なり、絵が完成していない状態で収録する場合もあるとのこと。そこで問われるのが「読解力と創造力」。つまり、キャラクターに“魂”を吹き込むことだそうです。

 小松さんは「まず台本を読み込み、ト書きやセリフから時代背景やキャラクターの生い立ち、人格形成、他者との関わり、作品における役割などを想像し、内界でキャラクターを創り上げます。その後スタジオで監督たちと相談しながら、全員でキャラクターを外界へと生み出します」と話します。

アニメ声優にはタレント性も求められる

 オーディションにおいても吹き替えとアニメには違いがあるようです。

 小松さんによると、ハリウッド映画の劇場版吹き替え作品には「ボイスマッチ」と呼ばれる審査があるそうです。これは主要キャラクターの声優を決める際に、日本語版の監督が実績ある役者や新人を選び、最終決定権を持ったハリウッドの原作監督に声を紹介する形式。「俳優本人と声質がどれだけ似ているのか」も判断材料になるといいます。

 一方、アニメではタレント性が求められることもあるようです。「アニメ放送だけでなく、CDやDVD、ゲーム、ラジオ、イベントなどの派生コンテンツも視野に入れたオーディションが行われます」(小松さん)。芝居はもちろん、歌やダンス、フリートークもできる人材が期待されるそうです。

 キャリアコンサルタントとして、10~20代の声優志望者と関わることも多いという小松さん。「アニメにしか興味がないという子もいて、もったいないなと感じます。可能性をもっと広げてほしいですね」と話します。

 アニメや吹き替え、ナレーションなどさまざまな仕事を経験し、声だけですべてを表現する、小松さんの“役者魂”を感じました。

オトナンサー編集部

最終更新:10/4(火) 12:17

オトナンサー

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