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中国IT都市、深センの「鳩小屋」マンション 狂乱価格に非難殺到

Forbes JAPAN 10/3(月) 18:00配信

テンセント(騰訊)やファーウェイが本社を置くテクノロジーのハブとして知られる中国南部の都市、深センで6平方メートルの部屋が100万元(約1,500万円)近くで売り出され、注目を浴びている。



現地の不動産開発業者、沙河実業は深セン市南山地区に15階建てのマンションを建設。169戸のうち11戸はバスルーム、キッチン、クローゼットと折りたたみベッドが備え付けられた6平方メートルの物件になっている。鳩小屋と称される小さな部屋の価格は約88万元(約1,335万円)だ。

この極小物件はソーシャルメディアで大きな話題となっている。1平方メートル当たり2万2,000ドル(約223万円)という単価は、深センの平均価格の2.5倍以上で、北京よりも高い。

深センの土地は値上がり率世界1位

英不動産コンサルのナイト・フランクによると、深センの今年第1四半期の住宅価格は2015年末から63%上昇。値上がり率は上海(30.5%)や南京(17.8%)を上回り世界最高だった。現在の深センの住宅の1平方メートル当たり単価は約8,978ドル(約91万円)で、中国でも最も高価な都市の一つとなっている。一方で、深セン住民の平均月収は1,988ドル(約20万円)で前年から10%しか上がっていない(中国国家統計局のデータ)。

中国のSNSではこの物件に対し「狂ってる」「ウサギのような小屋暮らしを強いられる」などの批判が上がっている。

一方で、この部屋の購入を即決した人たちもいる。不動産業者は土地供給が減少する中で、少しでも多くの利益を得るためにこのような極小物件を開発したが、上海のコンサルタント企業E-Houseのリサーチディレクター、ヤン・ユエジンは、「大きな部屋に比べて頭金の工面が楽なことを魅力に感じる人もいる」と説明する。深セン市は1軒目の住宅購入者に住宅価格の30%、2軒目の購入者には70%の頭金の支払いを義務付けている。

極小物件は、中国のトレンドになるかもしれない。ヤンは、「北京や上海のような地価の高い大都市では、公共スペースに共用バスルームを設置した、ベッドだけの小さな部屋が増える可能性がある」と言う。

ただ、この物件は地方当局から販売中止を命じられた。深セン土地収用委員会はミニブログ「ウェイボー」のオフィシャルアカウントへの投稿で、物件が委員会に提出された開発計画書の概要と一致しないことを指摘した。

中国は、住宅に22平方メートル以上の広さを求めているが、深セン当局は販売禁止の理由として、そのルールには言及していない。販売会社の担当者は電話取材に対し「私は何も知らない」と答えた。

Yue Wang

最終更新:10/3(月) 18:00

Forbes JAPAN

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