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【ニューヨーク編】ここぞという正念場には昼夜なく働くニューヨークの金融ビジネス | 海外駐在員ライフ

就職ジャーナル 10/4(火) 10:00配信

海外駐在員ライフ
【ニューヨーク編】ここぞという正念場には昼夜なく働くニューヨークの金融ビジネス

Reported by Bluebird
アメリカ・ニューヨークにある日系金融機関の支店に勤務。現地での楽しみは、家族と行くアメリカ国内旅行や、ニューヨークでの外食など。
■ 祝前日は午前中だけ働けばOK

はじめまして。Bluebirdです。アメリカ・ニューヨークにある日系金融機関の支店に勤務しています。

 

私が任されているセクションは、部下十数名のうち約半数は、日本から派遣されてきている駐在員。残りは、現地採用の日系人です。日系人は、日本で生まれ育ってから渡米し、現地のアメリカ人と結婚してこちらで国籍を取得している方が多いですね。支店全体でみると、総勢百数十名のうち日本からの駐在員が約3割。あとは、前述したような日系人が2割程度、残り約5割は現地のアメリカ人です。ただし、アメリカ人といっても、半数ほどはアジア系の方々で、それ以外はヒスパニックやメキシカンなどのスペイン系、アフリカ系と、実に多岐にわたっています。

 

したがって、セクション内では、6割程度は日本語で対応し、あとは英語でコミュニケーションを取っています。ただし、営業部門のマネージャーは、現地スタッフのアメリカ人が大半であり、マネージャークラス以上のミーティングなどはすべて英語となります。また、リーガル(法務)面の対応などの実務では、基本的に英語を使います。

 

顧客は、すべて現地にオフィスを置く日系企業であるため、顧客対応の約8割は日本語となりますが、今は日系企業も現地化が進んでおり、相手方の社長や財務部長がアメリカ人というケースが相当に増えてきています。私の感覚値で言うと、日系企業の2~3割は、トップや財務部長にアメリカ人を据えているように思います。

 

こちらの人たちの働き方で特徴的なのは、まず、家族を大事にすること。祝日の前日等は、午前中のみ働けば、15時以降は帰ってもよいことになっているので、かなりの割合の現地のスタッフは、時間がくると帰ってしまいます。プライベートなことでもあり、詮索したりしないので詳しくはわかりませんが、家族サービスの時間にあてていると思います。

 

祝前日は、マネージャークラスの管理職も社員の早帰りを促進しなければなりません。日本人駐在員も、早帰りを推奨されてはいますが、通常と同じように勤務をしている駐在員が多いですね。もちろん、私も通常通り勤務しています。

 

一方、重要なディール(取引)のタイミングになると、昼夜、休日関係なく集中して働くのも、こちらの人たちの特徴です。特に、弁護士といった専門職や、トップクラスの現地金融機関になると、その傾向は顕著だと思います。私のセクションでも、大きな案件になると法律の専門家に業務を依頼することがあるのですが、彼らは、こちらが質問を投げれば、夜中であろうが、バカンス中であろうが、即座に回答を返してきます。プライベートな時間でも、いつでも働ける環境を整え、待機しているのだと思います。

 

■ 限られた範囲で専門性を発揮することが求められる

こちらで仕事をする上では、「結論をわかりやすくはっきり言うこと」「感情的にならないこと」「(英語も含めて)わからないことをそのままにしないこと」「論理立てて説明すること」といった点に気をつけています。それは、赴任前、人事部から「本人のために良かれと思って部下を叱咤(しった)激励する行為は、海外ではパワーハラスメントと受け取られる可能性がある」と注意を促されたためです。確かに、こちらで周りの管理職の方々のやり方を見ていると、実に慎重に部下に接していることがわかります。だからこそ私も、自分が言いたいことを相手に理解、納得してもらうために、わかりやすさや論理性に注意を払っているわけです。

 

なお、こうしたことに留意しなければならない背景には、日本人が求める労働の質と、アメリカ人が求める労働の質が異なることがあるかもしれません。日本では、一人の社員が複数の分野の業務をカバーすることを求められる傾向があり、社員も会社からそのようなパフォーマンスを求められることに慣れています。一方、こちらでは、一人の社員がカバーする領域が「職務範囲」として明確に決められており、それ以外のことは求められていないのでやる必要がないという認識です。したがって、すぐ隣に座っている同僚が困っていても、助けてあげたりはしない場面にもよく遭遇します。その代わりに、その人にしかできない業務で、専門性を発揮することが求められているわけです。要するに、働く環境においても契約社会であり、日本のように“あうんの呼吸”が通じるところと、米国のように多民族国家で異なるバックグラウンドを持った国では、働くことに対する考え方は異なって当然なのでしょう。日本と米国のどちらがいい悪いということではないと感じます。そうした違いも考慮しながら、部下とコミュニケーションを図るようにしています。

 

次回は、日本とのマナーの違いなどについてお話しします。

 

ニューヨークに大雪が降った日の光景。この日は、電車が半日、運休した。

 

ニューヨークに大雪が降った日に、子どもが作ったミニ雪だるま。この時はニューヨーク史上2番目の積雪量だった。

 

7月4日の独立記念日の花火。有名な「Macy’s 4th of July Fireworks」以外にも、ニューヨークのいろいろなエリアで花火鑑賞が楽しめる。

 

構成/日笠由紀

最終更新:10/4(火) 10:00

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