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シャープ新体制とトルコ危機の共通点を大前研一氏が解説

NEWS ポストセブン 10/4(火) 7:00配信

 ICT(情報通信技術)が発達し、AI(人工知能)活用によって仕事や働き方が大きく変化している。その結果、これまで会社のピラミッド型組織の要とされてきたミドルマネジャー(中間管理職)がいらなくなりつつある。そうした組織と個人の関係の変化を象徴する出来事ともいえる、シャープの載正呉社長によるメッセージと、トルコのクーデター未遂事件におけるエルドアン大統領の危機対応について、経営コンサルタントの大前研一氏が分析、解説する。

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 シャープを買収した鴻海(ホンハイ)精密工業の副総裁からシャープの社長になった戴氏は、8月半ばの就任直後に社員向けホームページでメッセージを発信した。

 その内容は、まず「この出資は買収ではなく投資であり、シャープは引き続き独立した企業」とした上で、「私の使命は、短期的には、1日も早く黒字化を実現し、シャープを確かな成長軌道へと導き、売り上げ・利益を飛躍的に拡大していくこと」「中期的な使命としては、次期社長となる経営人材を育成・抜擢するとともに、積極果敢にチャレンジする企業文化を創造すること」と述べた。

 続いて具体的な経営戦略を詳しく説明するとともに「ビジネスプロセスを抜本的に見直す」「コスト意識を大幅に高める」「信賞必罰の人事を徹底する」という三つの方針を打ち出し、信賞必罰の人事では「収益を上げれば、従業員に還元する」として、ストックオプションや営業インセンティブ制の導入により「高い成果を上げた従業員を高く処遇する体系にする」一方で、「挑戦を避け、十分な成果を出せない場合には、マネジャーは降格するなど、メリハリの効いた仕組みを導入する」と鴻海流の社内制度を導入する考えを示した。

 そして最後に「依然として赤字が続く厳しい経営状況にある。鴻海グループとしてはシャープに大きな投資をし、全面的に支援していくが、経営再建の担い手は皆さん一人一人。新しいシャープを自ら創っていく気概を強く持ち、それぞれの業務において主体的に変革に取り組んでほしい」と呼びかけ、「皆さんと私は仲間です。一緒に困難を乗り越え、早期の黒字化を果たしましょう!」と訴えた。

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最終更新:10/4(火) 7:00

NEWS ポストセブン