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無数の紙灯籠が舞い上がる 古都チェンマイの祭り

NIKKEI STYLE 10/4(火) 7:00配信

 宙を舞う紙灯籠が織り成す、一夜限りの「天の川」――。数ある世界の祭りの中でも指折りの幻想的なシーンが体験できるとされるのが、タイの古都チェンマイでの「ローイクラトン」だ。陰暦12月の満月にタイ各地で催されるローイクラトンは、チェンマイでは「イーペン祭」とも言われ、満月の夜に紙製の灯籠(コムローイ)が何千と舞い上がる場面で知られる。ロウソクの火をはらんで無数のコムローイが空に躍る神秘的なシーンはディズニー映画『塔の上のラプンツェル』の名場面のモデルになったとされる。この祭りをたずねてタイの古都チェンマイを訪れた写真家の角田明子(つのだ・あきこ)さんに祭りの感想とチェンマイの魅力を教えてもらった。

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 祭りにはその土地らしさや文化的背景が凝縮されています。だから、「祭りを見に行く旅」は現地を深く知るうえでおすすめです。もちろん、多くの祭りはスペクタクルだったり、にぎやかだったりと、観光的な楽しみも多いので、退屈することがまずありません。ローイクラトンはあの紙灯籠が空に舞い上がる場面で有名ですが、実際には仏教国タイらしい宗教的な意味合いが強くあります。「祭り=観光的イベント」という先入観に惑わされず、現地に向かえば、タイの風土を深く知るきっかけになります。

半日かけタイ文化に浸る

 私が訪れたチェンマイの場合、コムローイを上げる会場ではお昼頃から祭りが始まっています。昼から夕方にかけては会場内にあるタイ伝統料理のフリーフードやドリンクを味わいながら、タイの伝統舞踊や民族衣装を紹介するブースを見て回れます。夕方からはピラミッド状に組まれた台座のような場所に大勢のお坊さんが集まってお経を唱えていて、タイの宗教的ムードを感じ取れます。私はこのチャンスに屋外での瞑想を試しました。高僧たちが集まる場でのメディテーションは特別な時間となりました。

 数時間がたって満月が輝き出す時刻になると、いよいよコムローイの出番です。ただ、この紙灯籠自体にも一般的には誤解があるようです。と言うのは、多くの人はたくさんのコムローイが空を埋め尽くすような、割と引いた構図の映像で見知っているせいか、あの紙灯籠それぞれのサイズがそんなに大きくないと思い込んでいる人が少なくないようです。でも、実際には大人が1人では抱えきれないほどの胴回りがあります。大抵は2、3人がかりで持ち上げて、空に放つのです。そんなサイズの紙灯籠が数千も一斉に舞い上がるからこそ、ダイナミックな眺めが生まれるわけです。

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最終更新:10/4(火) 7:00

NIKKEI STYLE

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