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計算ずくめの逆転V。「指揮官の予言」で 振り返る日本ハムの4年間

webスポルティーバ 10/4(火) 12:38配信

 最大で11.5のゲーム差をひっくり返して、ファイターズがリーグ制覇を成し遂げた。栗山英樹監督にとっては、就任1年目の2012年以来、4年ぶりのリーグ制覇となる。

【写真】4年ぶりのリーグ制覇を成し遂げた、日本ハム・栗山英樹監督

 そのときと、今年を比べてみる。

 変わらないのは4番の中田翔、センターを守る陽岱鋼、メジャーに挑戦して戻ってきた田中賢介、先発の一角を担う吉川光夫、貴重な中継ぎとして存在感を発揮している宮西尚生あたりか。

 その一方で、ベテランの稲葉篤紀、金子誠はすでに引退し、糸井嘉男、小谷野栄一は移籍している。投手陣で言えば、11勝を挙げていた武田勝、抑えの切り札だった武田久は今年、一軍の戦力にはならなかった。

 その間、育ったのは球界屈指のショートに成長した中島卓也、主にトップバッターを任された西川遥輝、打つことに関しては絶対的な信頼感を誇る近藤健介、来日当初は貧打に喘いだブランドン・レアード、そして二刀流の大谷翔平――栗山監督が彼らをどのようにして見出し、育てたのか。就任2年目以降、指揮官がいかに先を見据えていたのかを、当時の言葉から探ってみたい。

 まず優勝した翌年、大谷が入団した2013年の春に、栗山監督はこう言っていた。

「今年は、(田中)賢介と(糸井)嘉男がチームを離れて、そのためにどういう選手たちが育たなければいけないのかということが課題。そこはハッキリと見えてるよ」

 糸井と言えば当時、4年連続で打率3割をクリア、4年連続でゴールデングラブ賞を獲得していた球界屈指の外野手だ。糸井を放出した理由はひとつではなかったが、その中でも大きかったのは、じつは大谷の入団だった。

「このトレードにはいろんな意味合いがあったと思うけど、ライトが空いたということに関しては、考えなくちゃならないことがひとつある。それだけは間違いないよ(笑)」

 考えなくちゃいけないこと――それはプロ1年目の大谷にライトを守らせて、一軍のバッターとして起用する、ということだった。

「あれだけの力がある選手の場合は、ファームでやっていても野球がつまらなくなってしまう危険性がある。だから、ね(笑)」

 実際、ルーキーの大谷は、開幕戦で”8番・ライト”としてスタメンに名を連ねた。さっそく2本のヒットを放って打点を挙げ、お立ち台にまで立っている。思えば大谷の二刀流は、ここから始まっていたのである。

 そしてさらに驚くべきは、糸井と交換でバファローズから入団してきた大引啓次についての、栗山監督のこんな言葉だ。

「もちろん普通に考えれば、リーダーとしても選手としても安定感のある20代後半の大引は、チームにとって得難い宝物。でも僕だけは、みんなが思っていることを思ってない。僕は、いずれ中島卓也をショートに据えたいと考えている。だから大引の加入は、タクが成長するためのものすごく大きな要因になると期待しているんだよ」

 栗山監督が当時、連呼していた「タク」はその頃、56という背番号がやけに大きく感じられる線の細い選手だった。ドラフト5位で入団し、プロ5年目の22歳。その前年、主に代走や守備要員として一軍で100を超える試合には出たものの、プロで打ったヒットはまだたったの8本だ。そういう選手を、大引を獲得した直後から将来のレギュラーとして見据えていたというのだから、恐れ入る。

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最終更新:10/4(火) 12:38

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