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ドラマで注目度急上昇「公邸料理人」に必要な6つのスキルと資質とは?

@DIME 10/4(火) 19:10配信

最近、テレビドラマでも話題になった、大使館などの公的な会合でふるまう料理を担当する料理人。料理人には違いないが、その「公邸料理人」は、公邸ならではの特徴がある。果たしてどんなスキルや資質が求められるのだろうか。タイ人の公邸料理人を育て、海外に送り出している辻調理師専門学校の教員に聞いた。

■公邸料理人とは?

先日までテレビドラマでも取り上げられ、官邸で料理を担当する「官邸料理人」が話題になった。官邸料理人はすでに存在していないが、在外公館などの公的な場で調理の腕を振るう公邸料理人は健在だ。外務省の定義によれば次のとおりである。

●公邸料理人とは

「調理師としての免許を有する者又は相当期間にわたって料理人としての職歴を有する者で,在外公館長の公邸等における公的会食業務に従事する資格があると外務大臣が認めた者」

主に、在外公館長の公邸で行なわれる、公的な会食で、各国の外交団たちに対してふるまわれる料理を担当するのが、この公邸料理人だ。日本を代表して和食の味を提供する重要な責務がある。

■公邸料理人に求められるスキル・資質とは?

では、この公邸料理人として活躍するためには、どのようなスキルや資質が求められるのだろうか?実際にタイ人の公邸料理人を教育し、海外に送り出している辻調理師専門学校の長谷川晃氏に、公邸料理人という職業で求められることについて聞いた。

<公邸料理人に求められる6つのスキルと資質>

1.料理人としての基本(味付け、盛り付け)
「料理人としての基本である、あらゆる味付けや盛り付けを心得ていることは、言わずもがな必要なことです。これなくして客人に料理を提供することはできません」

2.安全な料理を出すという責任感
「食中毒など出しては絶対にいけない。衛生面に常に気を配り、責任をもって安全な料理を作ることは必須です。」

3.料理の応用力
「各国において調理をするときには、食材選びから現地で行ないます。もちろん、日本からの輸入品を使用することもありますが、現地の食材をうまく用いて調理しなければなりません。現地の食材は、日本でよく見る食材と形が似ていても、うまく調整して調理することが必要な場合もよくあります。このような料理の応用力を持っていることは、とても重要なことです」

4.発想力
「応用力と似ていますが、産地の食材をうまく使い、おいしいものを作るにはどうしたらよいかを考えることも大切です。食べ手に合わせて、柔軟に対応できる発想力は、料理の仕上がりにも影響が出てきます」

5.言語力
「海外の公邸調理人は、日常の生活ではもちろん、材料調達のときには特に、言語習得が欠かせません。その国の言語力は、やはり必要なスキルです」

6.コミュニケーション力
「これには、言語力アップも必要ですが、コミュニケーションが上手に取れれば、それだけ、食べ手のことがよくわかり、料理を作るときの参考になります。自分から率先してコミュニケーションを取る資質やスキルは、公邸料理人には欠かせません」

■公邸料理人に求められる訓練と従事する醍醐味

ただ料理を作るだけでなく、異国の地で、現地の食材をうまく取り入れながら、積極的に食べ手とコミュニケーションを取ってこそ、生きてくる。そんな公邸料理人として一人前になるには、どのような鍛錬が必要なのだろうか?長谷川氏はこう言う。

「一番は調理の基礎力です。そして、同時に、強い精神力も必要です。時には忍耐力も求められるでしょう。また、言語力、コミュニケーションの訓練も必要と考えます」

料理人としての腕前と精神面、コミュニケーション面と、さまざまな訓練が必要になる公邸料理人。我が日本を代表して、日本の心を映し出した料理をふるまうには、それだけの力量と精神が必要になるようだ。

そんな公邸料理人として従事する際に得られる、醍醐味はどこにあるのだろうか?

「一番の醍醐味は、やはり、自分が仕えている大使夫妻や客人に美味しいと言ってもらえたときではないでしょうか。また、色々な国に行くことができ、各国の文化や習慣を勉強することができることも、メリットの一つであると考えます」

日本や和食を愛する心はもちろん、異国について興味関心を強く持ち、異文化に対して学習意欲を持っている人は、公邸料理人はまさに適した仕事といえそうだ。

取材・文/石原亜香利

@DIME編集部

最終更新:10/4(火) 19:10

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