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鈴鹿はいけるぞ! F1ホンダが日本GP前哨戦のダブル入賞に手応え

webスポルティーバ 10/5(水) 12:01配信

 マレーシアGPを目前に控えた木曜日。クアラルンプール国際空港にほど近いセパンに姿を見せたホンダ・長谷川祐介F1総責任者の表情が険しかったのは、赤道直下の厳しい暑さのせいだけではなかった。

【写真】ホンダ・長谷川祐介F1総責任者とはどんな人物か>>

 1週間後の日本GPに向けて、ここで新型パワーユニットを投入し、グリッド降格ペナルティを消化しておく――。そのための開発が、思うように仕上がらなかったからだ。

「正直言って、思っていたとおりにはアップデートできていません」

 開口一番、長谷川総責任者は言った。

 本来は出力アップの要であるICE(エンジン本体)の燃焼室を改良し、ベルギーGPに投入した「スペック3」から「スペック4」へと進化させるはずだった。しかし、その開発と信頼性確認が間に合わず、日本GPに向けた実質的な最終期限であるマレーシアGPには、小規模なアップデートしか投入することができなかったのだ。

「本来はもう少し大きな燃焼系の開発で馬力アップを狙っていたんですけど、それがうまくいかなくて、時間切れということでマイナーアップデートをここで投入することにしました」

 ホンダ内では、今回の仕様を「スペック3.5」と呼んでいる。そこには、本来目指していた開発が達成できなかった、という悔しさと自戒の念が込められている。

「本当は『4』って言いたいんですけど、本来目指していたものが入れられなかったので、『3.5』です」

 そう語る長谷川総責任者は、「(気持ち的には)『3.1』くらいの感じですね」と苦笑いするが、鈴鹿に向けて大きな進歩を目指していただけに、それに比べると『0.1』くらいの前進になってしまったというのが偽らざる本心なのだろう。

 事実、ホンダはエンジンブロックの改良に1トークン(※)、そして排気管の軽量化に1トークンの使用になると考え、FIAに改良内容を申請したが、FIAとの協議の結果、エンジンブロックは信頼性向上のための改良であると認められて、トークン使用は免除されたほどだった。信頼性が増した分、安心して攻めて使えるというメリットはあるものの、逆に言えば、FIAが「トークン不要」と判断するほどゲインはほとんどないということだ。

※パワーユニットの信頼性に問題があった場合、FIAに認められれば改良が許されるが、性能が向上するような改良・開発は認められていない。ただし、「トークン」と呼ばれるポイント制による特例開発だけが認められている。各メーカーは与えられた「トークン」の範囲内で開発箇所を選ぶことができる。

 むしろ、排気管のほうが予想以上の効果をもたらすことになった。従来型に比べて驚くほど軽く仕上がり、マクラーレン側が「こんなに軽くて大丈夫なのか?」と言ったほどだという。

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最終更新:10/5(水) 15:58

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