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ようやく上陸した「Spotify」、ブレークする可能性は?

@DIME 10/5(水) 7:30配信

9月29日、ストリーミング音楽配信サービス「Spotify」(スポティファイ)の発表会が行なわれ、発表会と同時に日本国内向けのサービスが開始された(現在はエントリー受付中)。Spotifyと言えば音楽のストリーミングサービスとして世界的に有名な企業。日本市場に参入するウワサが今までも数知れずあったので、その名前を耳にしたことがある人は多いのではないだろうか?

ようやく日本でのサービスを開始するストリーミング音楽サービス「Spotify」。

このSpotifyのユーザー数は現在、世界で1億人を超えており、世界最大の音楽ストリーミングサービスとなっている。ちなみに創業はスウェーデンでサービス開始は2008年のことだ。そこからかなりのスピードで世界に浸透したことになる。

ちなみに配信しているのは4大レコードレーベルと言われるソニー・ミュージックエンタテイメント、ワーナー・ミュージックグループ、EMI、ユニバーサルミュージックを中心としたもので、幅広い楽曲をカバーしている。

まず、登場したのはスポティファイジャパンの代表取締役のハネス・グレー氏。

プレゼンの冒頭、「数字で見るSpotify」ということで、Spotifyに関する数字を紹介し始めた。これは、以下のようなことだ。

・2008年にサービス開始
・世界中で1億人以上のファンが利用
・世界で4000万人を超えるプレミアムユーザーユーザー(有料会員)
・配信楽曲数は4000万以上
・20億を超えるプレイリスト

続いてSpotifyの特徴を紹介しはじめた。これはスマホ、タブレット、パソコンなどさまざまなデバイスで再生できるということ、LINEやFacebookなどSNSを通じて音楽を簡単に共有できることなどだ。

ユニークな機能として、それぞれのユーザーの好みに合った楽曲を毎週プレイリストで提供すること。歌詞を見ながら曲を聴くことができること。ジョギングをしたりするときに、走るテンポに会わせて、それに合った音楽を再生してくれる。また、『プレイステーション4』にも対応する。などを紹介した。

続いて、ディレクターのデイブ・プライスが登場。Spotifyのスマホアプリについて紹介した。

そして、再び司会はCEOのハネス・グレー氏に戻り、Spotifyには2つのプランがあり、それが「free」と「Premium」であることを紹介し、それぞれの解説を始めた。

無料のfree版は広告入りであり、スマホにおいてはシャッフルプレイになる。そして、デスクトップとタブレットではオンデマンドで視聴ができる。

有料のPremium版は言うまでもなく広告なし。スマホでもオンデマンドで音楽を聴くことができるうえ、ダウンロードも可能なので、オフラインでどこでも視聴可能になる。

さらに、音質も高く、ビットレートは320kbpsにもなる。そして、特にプロテクトなどもないため、Wi-Fiスピーカー、テレビ、プレステなどにつなげて楽しめる。

ちなみにPremiumは月額980円。本格的なサービス開始は先になるが、すでにエントリー制でサービスを開始している。

この後、ハネスが唐突に「モーリーさん」と呼びかけ始めたので、ゲストにモーリー・ロバートソンでも出るのか?と思ったが、登場したのは宇宙飛行士の毛利氏。それもビデオでの出演だった。

宇宙船のなかで毛利氏が便利にSpotifyを使うというビデオが終わると、同じく日本人のスポティファイジャパン ライセンス&レーベルリレーションズディレクターの野本晶氏が登場した。

野本氏は日本の音楽市場の現状について話をはじめ、日本のデジタル音楽配信の売り上げ推移のなかで、ストリーミングが伸びていて、この2016年にはそれまで一位だったシングル曲の売り上げを抜くと推定されていると述べた。

そして、Spotifyがもたらす世界への影響として、

・世界60カ国に展開
・音楽業界に$50億・約5000億円の還元をしている
・世界の音楽業界の発展に牽引
・ドイツ・イギリス・アメリカの音楽ビジネスを活性化
・デジタル配信がレコード産業の収益の45%に上昇

などを紹介し、続いて、現在でもCDの売り上げが音楽業界の根幹であるドイツにおいて、1998年以降、売り上げが減少していたのが、2012年Spotify開始以降4年連続で上昇。ドイツ・アーティストが世界的な成功を収めることができたと紹介。そして、現在、ドイツレーベルの売り上げの10%はSpotifyからのものであり、2016年末にはストリーミングがダウンロードの2倍であると説明した。

そして、Spotifyが日本でできることとして、

1:アーティストと一億人のユーザーを結びつける
2:新しい音楽との出会い、新しいアーティストの発見の場を提供
3:新たな収益源の確立

などをあげた。

このあと、海外および日本のアーティストからのメッセージビデオが流され、CEOのダニエル・エク氏、10月1日にスポティファイジャパンの代表取締役に就任予定の玉木一朗氏などがコメントをし、イベントは終わった。

■Spotifyは日本で成功するのか?

さて、「始める始める」というウワサばかりが浮上しては消えたSpotifyが、ついにサービスを開始することになった。

その間に多くのストリーミング音楽サービスが開始されたので、状況的にはライバルが多いわけだが、そんななかでSpotifyのポジションはどんなものになるだろうか?

まず、大きなアドバンテージは無料でもある程度、使えることだろう。現在、世界では半分以上のユーザーが無料で使っているそうなので、無料でもそれなりに満足できそう。ユーザーが新しい未知のアーティストを発見できるアプローチもいい。現在の日本は、横並びの似たり寄ったりなサービスが目立つので、Spotifyを使ってみようというユーザーも出てくるのではないだろうか?

一部の人が指摘するように、サービス開始が遅れて、すでに多くのストリーミング音楽サービスがあるからと言って、成功の可能性がないわけではなないと思う。現実に世界の多くのユーザーがSpotifyを使っているのだから。業界をより活性化させるかもしれない新しいサービスを歓迎してもいいのではないだろうか。


文/一条真人

@DIME編集部

最終更新:10/5(水) 7:30

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