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【U-16奮戦の舞台裏】CB瀬古が悔やむ準決勝PK献上の場面。シビアな舞台での得難き財産

SOCCER DIGEST Web 10/5(水) 16:34配信

イラクの7番(ダムード)は想定外のスピードだった。

 天国と地獄――。
 
 先ごろ開催されたU-16アジア選手権で、まさにこの2つを味わったのが、守備の要となったセンターバック(CB)の瀬古歩夢だ。チーム立ち上げ時からディフェンスリーダーとして君臨し、森山佳郎監督が全幅の信頼を置いてきた選手である。
 
 今大会では、大会直前に関川郁万、大会中に小林友希と、ふたりのCBが次々と負傷離脱。そんな緊急事態にあっても、瀬古はグループリーグから守備陣の屋台骨として安定したプレーを見せ続けた。準々決勝のUAE戦では値千金の決勝弾を叩き込み、守備でも相手の攻撃をシャットアウト。1-0の勝利、そして2大会ぶりのU-17ワールドカップ出場権獲得に大きく貢献したのだった。
 
 しかし、チーム唯一のグループリーグ初戦から5試合連続スタメン出場を果たした準決勝のイラク戦で、落とし穴が待っていた。
 
 これまでの相手とは明らかに異質な鋭いカウンターに手を焼くと、2−1のリードで迎えた67分にセットプレーの流れから、同点弾を浴びてしまう。そして80分には、警戒していたイラクFWのダムードに対し、悔やんでも悔やみきれないプレーを犯してしまった。
 
 ダムードに対して送られたロングボールに対し、瀬古はしっかりとコース取りを予測し、素早い帰陣で先回り出来ていた。しかし、自分の間合いになったはずなのに、相手に簡単にトラップを許し、縦に持ち出されてしまう。結果、スライディングタックルがアフター気味に入り、完全に抜け出したダムードを倒す形となってPKを献上。この試合、すでに1枚のイエローカードをもらっていた瀬古は、このプレーで2枚目のイエローカードを提示され、退場処分となった。PKはダムードがきっちりと決め、これが決勝点となった。
 
 あのロングボールにフイは突かれず、タムードの動きも視野に入れながら、冷静にターンダッシュして、対応できていたはずだった。しかし、なぜ結果として交わされてしまったのか。瀬古はあのシーンをこう回顧した。
 
「出足は僕の方が速くて、まずコースに入ってしまえば止めることが出来ました。ただ、あそこで変に『行けるかな』と思ってしまって、ちょっと相手の出方を待ってしまったんです。そうしたら7番はスピードがあるので、前に出られてしまったんです」
 
 出足で上回った瞬間、瀬古は完全にコースに回り込む前に『取れる』と変に確信してしまった。だが、その確信が一瞬の隙をつくり、さらにダムードのボールコントロールのうまさとスピードは、瀬古の想定を上回った。結果として、瞬く間に形勢を逆転されてしまったのだ。
 
「そこから足を出そうか、ステイして対応しようか迷った結果、あそこでスライディングを選んでしまって、PKになってしまいました…。そこの判断の甘さを物凄く感じましたし、あの状況で頭のいい選手であれば、コロッと滑らないで普通に対応すると思う」

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最終更新:10/9(日) 0:29

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