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韓国輸出、再びマイナスに。経常黒字も大幅縮小

JBpress 10/6(木) 6:15配信

 輸出立国・韓国の輸出に再び黄信号が点灯してしまった。2016年9月の輸出は再び前年同月比マイナスに転落した。

 現代自動車のスト、サムスン電子のスマートフォンの大量リコールなどが響いた。造船、石油化学なども不振が続く。経常黒字も急減し、経済の先行きを懸念する声も強い。

 やっと底を打ったかと思ったら、またマイナスになってしまった。

 韓国の産業通商資源部は2016年10月1日、「9月の輸出入動向(暫定値)」を発表した。

■ マイナス行進に終止符を打ったが、9月は再び・・・

 韓国の輸出は、主要国の景気後退などで2015年1月から前年同月比マイナスに陥っていた。19か月連続マイナスが続いたが、2016年8月に何とかプラスに転じ、景気回復への明るい材料かという楽観論も出てきた。

 こんな見方に冷水を浴びせかける結果となってしまった。

 9月の輸出額は409億ドル。前年同月比5.9%のマイナスとなってしまったのだ。

 産業通商資源部は、いくつかの理由を挙げている。

 政府の立場から最も"戦犯"として槍玉に挙げたのが、自動車輸出だった。

 輸出額は24億2000万ドル。前年同月比24%減となってしまった。現代自動車、起亜自動車など完成車メーカーでストが相次ぎ、政府は、7万9000台、11億4000万ドルの「輸出機会損失」があったとみる。

 さらに追い討ちをかけたのが、輸出のけん引役となるはずだった「無線通信機器」だ。24億ドルで、同27.9%減となった。

■ 自動車ストに次いでスマホの大量リコール

 年末に向けてスマホの需要がピークになるのに合わせて一気に輸出ドライブをかけるはずだったが、サムスン電子の新型大画面スマホ「ギャラクシーノート7」で相次いで発火事故が発生した。サムスン電子は出荷したほぼ全量の回収を決めた。

 輸出ドライブどころか後始末に終われる羽目に陥った。サムスン電子にとっては、あってはならない痛恨の事故だったが、韓国の輸出にも影響を与えてしまった。

 これに韓国海運最大手の韓進海運の法定管理(日本の会社更生法に相当)申請で、輸出に少なからぬ影響も出た。

 自動車スト、スマホ事故、韓進海運の法定管理・・・トリプルパンチを受けた形だ。

 だからといって、9月に起きたこの3つの「事件」だけが輸出不振の原因とも言えない。
 例えば、自動車だ。

■ 自動車輸出減は9月だけではない

 ストの影響で確かに9月の輸出は大きく落ち込んだ。

 だが、すでにかなり前から自動車輸出はマイナスになっていた。

 現代自動車、起亜自動車の主要国での販売が不振に陥っているほか、国内の人件費高騰のあおりで徐々に海外生産を拡大していたからだ。

 韓国メディアによると、1-8月の韓国の自動車輸出台数は169万2906台。前年同期比14.4%減になった。

 韓国の自動車輸出は長年、ドイツ、日本に次いで「世界3位」だったが、1-8月の累計輸出台数で、ついにメキシコ(181万5566台)に追い抜かれてしまった。自動車輸出は今後も急激に回復する見通しは立っていない。

 さらに、船舶、家電、液晶パネル、鉄鋼、石油関連製品、石油化学なども軒並みマイナスに陥っている。

 9月だけのことではないのだ。

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最終更新:10/6(木) 6:15

JBpress

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