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カローラの価格がラーメン並みに値上がりしたらBMWになっていたという経済学【Corolla Stories 27/50】

clicccar 10/6(木) 22:07配信

物価の変化を考えたことがありますか。50年前から比べると物価はどんどん高くなっています。例えば総務省統計局によると中華そばは1966年に平均して64円だったものが、現在では594円(2010年)となっています。一方、厚生労働省などの統計による大卒初任給は2.41万円(1965年)から20.02万円(2013年)となっています。

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また1970年代には、1970年のマスキー法の成立による、排ガス規制の徹底。そして1973年と1979年の2度にわたるオイルショックに起因した、狂乱物価、インフレーションといった経済危機が市場に大打撃を与えました。それらが価格の高騰をもたらしました。



では、クルマはどうでしょう? 大衆車の代表格、トヨタ・カローラで比べてみます。カローラは1966年に初代が発表され、その時の最もベーシックなモデルの価格が43.2万円でした。そして11代目の現在では146.7万円と、なんと100万円も高くなっています。しかし、単純に比率で比較すると中華そばの9.3倍に対してカローラは3.4倍、大卒初任給は8.3倍となります。



収入との対比で言えば50年前と比べて、中華そばの価格はそれほど変わらない感覚なのですが、カローラは安く感じている、と言えることになります。初代カローラは中華そば並みに値上がりして9.3倍になっていたとすると、現代では402万円くらいになっている感覚です。現代の日本市場でその価格帯のクルマを探すと、BMW318iセダン(409万円)がかなり近いようです。バブル期にBMWを揶揄して「六本木カローラ」などと言っていましたが、実はカローラは1966年の初代がBMW並みだった!と今となっては言えるかも知れません。

さらに大卒初任給に対するカローラの価格は、初代カローラは17.9ヶ月分であるのに対して、現在の11代目カローラでは7.3か月分になっています。面白いのは最も買いやすくなっている年代は、1995年に発表された8代目で、大卒初任給19.42万円に対して91.0万円なので、4.7か月分となり、歴代カローラで最も安いと感じられる時代だったといえるようです。

これは、バブル期までに大卒初任給がぐっと上がったものの下がることはなく、バブル崩壊後のその頃は高いクルマはもう売れない、というイメージが重なった時期だったからかも知れません。


価格だけを見ると、単純に100万円高くなったということになりますが、時代背景を照らし合わせてみてみると、少し違う世界が見えてくるようですね。

(文:モーターファンアーカイブ/松永大演)

最終更新:10/6(木) 22:07

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