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「秋服わかんない問題」を3つのポイントで乗り越える!-トミヤマユキコ

女子SPA! 10/6(木) 16:20配信

―40歳までにオシャレになりたい!Neo トミヤマユキコ―

 ファッションに興味はある。服を選ぶのは嫌いじゃない。ダサいわけでもない。でも、ガチで女らしい格好はちょっと恥ずかしいし、シンプルシックな格好はどうにもつまらない。

⇒【写真】オーソドックスなジャケットに飽き足らず、つい手を出してしまったピンク色のブルゾン

 そこで、ついつい変な服を選んでは、オシャレ/非オシャレの圏外に飛び出し、いい大人なのに「オシャレっていうか、なんかおもしろい服を着ている人」状態に……そんな悩みを抱えた読者は少なくないはず!

 おもしろ最優先で生きてきた結果、人生も洋服も若干とっ散らかり気味な著者が、40歳までにオシャレになるべく奮闘するコラム連載第4回!

◆第4回「秋服わかんない問題」を3つのポイントで乗り越える!

 断言するが、一年のうちで、秋服がもっとも意味不明である。

 冬はセーターを着れば自動的に冬っぽくなるし、夏はノースリーブを着れば自動的に夏っぽくなる。とても簡単だ。しかし、秋は暑いのか寒いのかはっきりしない上に、己の創意工夫で「秋っぽく」しないとダメ。ファッション的にはたいへんワガママな季節である。

 だったら春だって暑いか寒いかはっきりしないし、己の力で「春っぽく」する必要があるのでは? と言われそうだが、春先の街を思い出してみて欲しい。コートを脱いでいるというただそれだけのことで、なんとなく春めいて見えるものだ。さらにウールのものを身につけなければ、ほとんど完璧と言っていい。つまりことさらに春っぽくしなくても、どうにかなるのである。

 春、夏、冬は優しい。そして残された秋だけが、高い壁となって、わたしの前に立ちはだかっている。はっきり言って、秋服に関しては、イケてる/イケてない以前のレベルをウロウロしているわたしだ。上手に秋服を着こなしている人を見るたび、コンプレックスを刺激され「うう! とてもじゃないがかなわない!」と思うし、走ってその場を逃げ出したくなる。

「秋っぽさ」というのが「素材感と色」に由来することぐらいは、わたしだって知っている。だから、季節感を先取りして薄手のセーターを着たりもするのだが、実際にやってみると、これが案外むずかしい。とくにこの時期、日中はまだまだ陽射しが強くて汗だくになる。暑い。それでいて日が暮れると夜風が突き抜けてくる。寒い。どうすりゃいいんだよ。

 秋っぽい色というのも、なかなかむずかしい。ブラウン、モスグリーン、ワインレッドなど、簡単に言えば「紅葉」を思わせる色が主力なのはわかっている。わかっているのだが、ここで圏外ファッション脳が甘くささやくのである。

「あんた、ホントはパキっとした色が着たいんでしょう? 草木と同じ色とか、地味すぎてやってらんないって思ってるでしょう?」

 ……こうなるともうダメだ。一度手に取ったからし色のニットをそっと戻して店を去り、その足で圏外系の店に入り、真っピンクの服を買うのがオチ。

 圏外ファッションの場合、なんとなく「季節感を無視してもオッケー」みたいな空気がある。秋服について考えるのが億劫なわたしにとって、すごく都合が良い言い訳だ。でもそれって、オシャレから逃げて思考停止しているだけのことだし、その考え方がまったくオシャレじゃないなと思う。

 できることなら夏からいきなり冬になって欲しいが、地球がそれを許さない。ならば、アラフォーにふさわしく、そこまで難易度の高くない秋服とはなんなのか、ちょっと真面目に考えようじゃないか。

 秋っぽい見た目を手に入れるための、第1ポイント。それは、ただ着ているだけで秋っぽく見えるアウターを買うことである。具体的には、Gジャン、革ジャン、ブルゾンの3択。着ようと思えば年中着られるアイテムであるにもかかわらず、なぜか秋との相性がいい。単に防寒目的ならば、それこそわたしの大好きなグレーのパーカーでもいいのだが、そういう部屋着っぽい(柔らかそうな)素材だと、秋の感じがイマイチ出ない。カチッとした素材&デザインのアウターが、秋らしさを演出する助けとなってくれる。

※画像:WEAR

 しかも、これらのアイテムが優秀なのは、わざと秋っぽい色をチョイスしなくても秋の雰囲気が出せるところ。革ジャンは別に黒でいいし、ブルゾンだって気合いを入れてカーキのMA-1にする必要はないし、Gジャンも濃いめの色だったらなんでもいい。普通でいいって、最高。いつもは圏外が好き! 圏外ばんざい! とうるさいわたしも、ここでは普通に身を委ねたい。ただし、オーバーサイズ気味のものだと急にアウトドア感が出て来てしまうので、ジャストサイズか、やや小さめぐらいが無難だ。

 それで気づいたのだが、我が家のクローゼットには、Gジャン、革ジャン、ブルゾンらしきものが1点もないのだった。いや、過去に一度だけ母親から革ジャンをプレゼントしてもらったことがあるのだが、まさかのオレンジ色(母ちゃん、なんでオレンジ色だったんや)。なんのことはない、自分で服を買うようになってから一度もちゃんとした秋のアウターを買ったことがなかったのである。そりゃ、秋っぽくもならねえわ!

 そして、第2のポイントとなるのが足元である。たとえばパンプスならスエード素材にするとか、スニーカーならローカットからハイカットに、あるいは思い切って革のショートブーツに移行するとか、わかりやすく秋冬感を出すのが良さそう。いまファーがモコモコついてるサンダルが流行っているのだが、あれも季節感という意味では正解なのだろう(寒いのか暑いのかどっちなんだというツッコミはなしでお願いします)。オシャレは足元からというぐらいだし、靴は大事である。

 よし、これでアウターと靴は整った。第3のポイントは、インナーをどうするか? ということなのだが、これについては担当編集Mさんの「とりあえず肩を出しておけばいいのではないか?」という説を推したい。つまりノースリーブのニットを買えという話だ。

 最近ショップでやたらと見かけるノースリニットだが、実は2000年頃に一度流行ったアイテム。ただし、当時のノースリニットは、ぴったりと肌に吸い付く感じで、首もギッチギチのタートルネックだった。攻めてる感がすごい。

 ちなみに、峰なゆか先生の名作マンガ『アラサーちゃん』には、このノースリニットを愛用するヒロインが登場するが、彼女は「色っぽく見えるが下品ではない」という、この服の特徴を知った上で、すごく戦略的に着こなしている(ゆえに男ウケはつねに上々)。賢いな~!

 しかし、もはやアラフォーちゃんであるわたしに、ぴったり&ぎちぎちニットが似合うかは、ちょっと怪しい。でも大丈夫。昨今のノースリニットは、全体的にシルエットがゆるっとしており、身体の輪郭が程よくぼやける。だから出てくる色気も「ほんのり」ぐらいのもの。時代が変わればノースリニットも変わるのである。

 これなら「あんまり色っぽいのもキャラじゃないしな~」みたいな女子でも気軽にチャレンジできる。ゆるっとしたサイズ感のおかげで、寒くなったら下にシャツを重ねることもできるから「秋みたいな短い季節のために服なんか買ってられるかよ」というイライラもない。

 というわけで、さっそく量販店でシンプルなハイネックのノースリニットを買って着てみたが(紅葉色には手を出せず)、首がほんのちょっと詰まっているだけなのに、体温が服に閉じ込められて、ほどよく暖かいのは意外だった。そして胸から腰にかけてのラインはあくまでゆるく、体型カバー効果アリ。二の腕をどうしても見せたくない時は、かっちりアウターを着ていればいいし、それだと暑ければこの間の連載で研究した肩掛けという手もある。これはいい買い物をしたのでは……。

 わたしはすでに色違いか、ゲージ(編み目の大きさ)の違うものを、もう1枚くらい買い足したくなっている。別に誰かの回し者とかじゃなく、ちゃんと秋っぽく見えるし、便利だなコレ。バカのひとつ覚えと言われそうだが、秋はしばらくノースリニットを中心に組み立ててゆきたい。

【トミヤマ・ユキコ】

ライター・大学講師。大のパンケーキ好きが高じて著したガイド本『パンケーキ・ノート』(リトルモア刊)が話題に。大学では少女マンガ・サブカルチャーについての講義を担当している。そのほか「週刊朝日」、「文學界」、「ESSE」などで書評・コラムを連載中。ファッションに対して積もり積もったコンプレックスあり。

Twitter @tomicatomica

タイトルイラスト/澁谷玲子

女子SPA!

最終更新:10/6(木) 17:46

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北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。