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なぜ、あの上司はひとりで長々と話し続けるのか?

@DIME 10/7(金) 7:10配信

あなたの周りに、会議などでひとりで話し続ける管理職はいないだろうか。しかも、10分以上にわたって、一方的に話し続ける上司。部下たちに何かを聞いたりすることはせず、ひとりで延々と話し続ける。社長ならともかく、管理職という立場で独演会のように話す上司。こういう人物がいたら、注意が必要だ。今回は、私のこれまでの取材経験をもとに、なぜ部下の前で、ひとりで話し続けるのか、という謎に迫ってみたい。

■部下のことを見下している

 上司が部下に対し、ひとりで10分以上も話し続ける場合は、間違いなく見下している場合が多い。話の相手が社長なら、そこまで話し続けることはしないはずだ。部下のことを「反論もできない、弱い人間」と思っているからこそ、話し続けるのだ。そこには、仕事ができるとか、できないといった判断が働くことはない。得てして、このような上司は、部下のことを認めようとはしない。根底には「上司である自分より優秀な部下は認めない」という考えがあるからだ。部下に仕事を教えたり、指示するのであれば、部下と会話をする中でやりとりすべきである。部下に質問をしたり、意見や考えを聞いたりしつつ進めるのが、管理職が果たすべき「指導・育成」という役割だ。部下の前でひとりで10分以上も話し続けることは「演説」であり「虚勢」でしかない。

■不満を抱えている

 部下に話し続ける上司は、何らかの不満を抱え込んでいる可能性が高い。そんな状況で、部下を前に話す機会があると、ついつい話し続けてしまうのだろう。自分の昇格や賃金、社内の評価や評判などに満足している人なら、部下に何かを話し続けるようなことはまずしない。部下たちから信頼されているからだ。つまり、力のない管理職の典型ともいえる。

■勘違いをしている

 10分以上ひとりで話し続ける上司は、勘違いをしている可能性が高い。社長のような強い権限をもっていると思い込んでいたり、部下を自由自在に動かすことができると信じているのかもしれない。だが、それは、根本から誤っている。上司が現場の長という立場の管理職なら、法律上は労働者であり、社長のような権限はないはずだ。管理職でありながら、社長のように振る舞うのは、就業規則に抵触する可能性もある。部下を自由自在に動かすことができるという考えもけっして好ましくない。そもそも、そこまでの権限は与えられていないはずだ。

■自信がない

 長々と話し続けるのは、自信のなさの現われともいえる。思い描いたとおりに、部下たちが動き、部署の業績も上がり、役員たちからも認められているのであれば、部下を前に虚勢を張る必要はない。自信がないからこそ、言いなりになる部下に話し続けるのだ。「俺は偉い!」「もっと自分に従え!」とでも言いたいのだろう。特にこの10数年、企業の役員の数は減少傾向にあり、管理職で定年を終える人は増えている。そういった意味でも、不満を抱え込む人は増える可能性がある。

■甘い会社

 ここまでは、上司の問題点を紹介してきたが、こういった人物が存在するということは、つまりは、甘い会社であるということの裏返しでもある。管理職の間で昇格をめぐる競争が激しく、非管理職も優秀で、管理職への突き上げが頻繁にあるような会社から、部下を前に長時間話し続けて虚勢を張るようなことはできないはずだ。こういう上司の下にいると、部下の意識も下がり、仕事に対する姿勢も悪くなる。本来は、上司を降格にして、非管理職にするべきだが、そこまでするケースは少ない。甘い会社だからこそ、甘えた管理職が生まれるのだ。

 残念ながら、部下を前に長々と話し続ける管理職に限って、なかなか会社を辞めない。本来なら消えていくべき人材なのだが、ほとんどが定年まで居座り続けて、しっかりと退職金をもらっていく。それに見合う働きをしているならともかく、部下の士気を下げたり、それによって業績に悪影響を及ぼすような人であれば、それこそ淘汰される仕組みを作らないと、会社も組織も人材も育つことはないだろう。

文/吉田典史

@DIME編集部

最終更新:10/7(金) 7:10

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