ここから本文です

<大阪の寿司屋が炎上>外国人への「過剰わさび」の何が問題だったのか

メディアゴン 10/7(金) 7:30配信

茂木健一郎[脳科学者]

***

大阪のすし店が、外国人にだけ「過剰わさび」を出していたということで、炎上、謝罪している。このニュースについて、考えてみたいと思う。

まず、すし屋で、外国の方が「普通」よりも多くの「わさび」を要求することはしばしば見られる事象である。すし屋さんで、別皿に山のようなわさびをつけて、おいしそうに食べていらっしゃるのを何度か見かけたことがある。今回の店側の対応には、そのような背景はあることはあるのだろう。

一方で、「すし」の文化に対する外国の方の理解度が急速に深まったことは事実である。箸の使い方にしても、ネタの好みにしても、どんどん洗練されてきている。だから、外国の方だからといって、みんながみんなわさびを大量に欲しがるわけではない。

つまり、今回の店の対応でいちばんまずいのは、外国人だからといって、機会的、一律に、大量のわさびをつけてすしを提供した、という点にあると思う。よりきめ細やかな、一人ひとりのニーズに合わせた対応をしていれば、このようなことにはならなかった。

一人ひとりに向き合うことは、実は難しい。人は、ある特定の属性にもとづいて、他人を判断しがちである。「外国人」だからと言って、大量のわさびを提供する、という機械的判断は劇画的でわかりやすいが、似たような話は、日常生活の中で、実はたくさんあるように思う。

結局、店側が結論したように、わさびを要求されたら別皿で提供するというように、「オプション」で最初から出していたら、何の問題もなかった。他人の個別性を尊重することは、「オプション」を提供することであるという、一般的な原則がそこには見て取れると思う。

茂木健一郎[脳科学者]

最終更新:10/7(金) 7:30

メディアゴン

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。