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親方もビックリ!浅香山部屋の看板犬シェビーとフォードのしつけ教室入門【後編】

@DIME 10/7(金) 8:10配信

浅香山部屋の看板犬シェビーとフォードのしつけ相談室、後編です!

●名前を呼ぶときは褒めるときだけにしよう

声のトーンや叱り方にもコツがあるそう。

「低い声もそうですが、感情に任せて大きな声で怒るのはNGです。人間でも母親が『勉強しなさい』と怒鳴っていると、聞き流してしまいますよね。それに対して、静かな声で『ちょっとここに座りなさい』と言われると、なんだろう?と思います。犬にも感情に任せて怒るのではなく、きちんと叱ることが大切なんです」(大さん)

ワンちゃんが悪いことをしたときに名前を呼ぶのも、良くないことだと大さんは指摘します。

「特に多頭飼いしている場合は、自分の名前を呼んでもらうのはとても嬉しいことなんです。だから、褒めるときは、名前をいっぱい呼んで褒めてあげましょう。逆に叱るときは名前を呼ばず『待て』や『ストップ』といった指示を出す言葉だけにとどめましょう。名前を呼ばれたときにイヤなことがあると思ってしまうと、自分の名前に対する印象が悪くなってしまいます。また、家族で犬の話をするときは、ニックネームを使うようにしましょう。犬は、人の会話をきちんと聞いていて、自分の名前が会話にのぼっているとわかっています。その時の声のトーンやしぐさなどで、自分が褒められているのか、悪口を言われているのかも理解してしまいます。なので、犬の件で、相談事がある場合は、ニックネーム(隠語)を使うことをおすすめします」(大さん)

●ワンちゃんには独自のチャレンジングがある!

シェビーはフォードのお母さん。シェビーは、フォードの子育てにも熱心で、フォードが叱られているのを見て、心配そうにそばによってきたり、いつもフォードを見守っていたそう。

「それが、大人になるにつれて、フォードがシェビーに意地悪をするようになったんです。そんなに好きじゃないおもちゃもシェビーが遊んでいると、邪魔をしに行ったり、ご飯を食べている最中も威嚇したり。シェビーは、あまりやり返すこともなく逃げています」(おかみさん)

ワンちゃんは、一緒に暮らす家族に対して必ず優先順位をつけているそう。その優先順位の中で、ワンちゃんが居心地がいいのはトップかボトム(一番下)だと大さん。

「今、見ていると2匹から見た優先順位は、1.親方、2.おかみさん、3.シェビー、4.フォードとなっています。ですが、フォードから見ると、シェビーより下だと思っているのですが、チャレンジングといって“僕、シェビーより上に行けるんだよね”という気持ちがあるので常に上を狙っているんです。男の子だと、特にその傾向が強くなります。そして、フォードは末っ子だけに、生きていくことに対してずる賢いんです。それを見てシェビーも、“もう、フォードが上でいいよ”と投げ出し気味になっているというのがあるんだと思います。それが2匹の間で、いろいろもめごとがある理由ですね」(大さん)

さらに、おかみさんにも危機が降りかかります。

「そして、フォードは実は2位にいるおかみさんも“抜けるんじゃないか”と思っています。親方は不動の1位。親方を抜くことは無理だとわかっているので、犬も余計な労力を使おうとは思っていないんです。これをどう打開するかというと、親方が巡業中で留守にしているときがチャンスです。親方がいないから甘やかしてあげようと考えるのではなく、きちんと家の中でのルールを作り序列を守らせることが大切なんです」(大さん)

そこでおかみさんが、さらに悩みを打ち明けます。

「親方がいないときは、フォードは私にべったりなので、シェビーがずっと一人ぼっち。シェビーがそばに来ようとすると、フォードが怒るんです。かわいそうだなと思っていてもどうすればよいのかわからなくて」(おかみさん)

「そんなときは、フォードに『待て』をして、シェビーをかまってあげること。その『待て』をフォードが聞き入れたときがおかみさんをボスとして認めたときです」(大さん)

ただ、親方が大好きなシェビーは、おかみさんのことがそんなに好きじゃないかも、とおかみさんは心配そう。

「シェビーが親方が大好きなので、親方と一緒にくつろいでいるときも、わざと手を出して怒らせたりしているので、シェビーは私に抱っこされるのもあまり好きじゃないかも。イヤなことをする人というイメージが強いかもしれません」(おかみさん)

「わざと怒らせて、楽しんだりしてるからだよ」という親方の言葉はごもっともですが、ぜひ改善したいところです。

「そのイメージは、まだまだこれから改善できると思います。シェビーは、今、3番手という地位を放棄している状態。だから寄ってこないのであって、おかみさんのことが嫌いなわけではありません。だからこそ、おかみさんが、その順位をきちんと提示して『シェビーの方がフォードより上なんだよ』と教えてあげる必要があるんです」(大さん)

おやつを上手に使うのもよい方法なんだそう。

「まずは上手におやつを使って、飼い主の愛犬に対する評価を適切に伝えることが大切です。おやつは、犬のためだけじゃなくて飼い主のためでもあるんです。例えば、抱いたときに静かにしていることができたら、『私はあなたのことが好きなんだよ』ということを伝えるためにおやつをあげてみる。そうすることで、信頼関係を回復していくことができるはずです」(大さん)

●簡単なアイコンタクトゲームから始めてみよう

アイコンタクトゲームをするため、リビングに移動すると、大さんが、フォードがソファに座り始めたことに気が付きました。浅香山部屋では、ソファに座ることも許しているそう。

「本来は、犬が見上げなければいけないのに、ソファに乗って座っている人間と目線の高さを合わせることで、自分が偉いと勘違いさせてしまっているんです」(大さん)

こうした、ちょっとした習慣にも、性格が表れているとは、驚きです。

そして、ここから大さんのアイコンタクトゲームがスタート。このアイコンタクトゲームは、トレーニングをしたことのないワンちゃんにおすすめのゲーム。おやつで犬を誘導し、犬がしたがえたらおやつというご褒美をあげることでワンちゃんに、飼い主に従うといいことがあると学習させる方法。今回は、「人を見上げる」ということを学習するトレーニング。

方法は以下の通りの手順。

1.手に握ったおやつの匂いを嗅がせる。
2.犬の前に立ち、お座りをさせる。
3.「ルック」と声をかけワンちゃんと目を合わせて3秒数える。※慣れてきたら、秒数を長くして、待ち時間を増やしていく。
4.「グッド」と声をかけ褒めながらご褒美をあげる。

まず、デモンストレーションで、大さんが行ってみたところ、ちょっと後ろに下がってしまったフォード。

「後ろに下がるのは、あまり見上げる体勢を取ったことがないから、後ろに下がって、見やすくしようとしたんですね。そうではなく、ちゃんと見上げることに慣れ、ご家族に対する尊敬の気持ちを行動に伴わせる練習が重要なのです」(大さん)

2回目は、お座りをするのをためらうフォード。これは、言うことを素直に聞くのがいやだったから。

「この訓練では、“そのおやつ、欲しいな、ちょうだい”ではなく“そのおやつをください”という謙虚さを身につけることも大切なんです。そして、訓練では犬の五感を刺激してあげることも大切です。匂いを嗅がせる、声をかけることで聴覚を使い、目を合わせることで視覚を使う。そして、ご褒美のおやつをもらうことで味覚を使い、撫でてもらって触覚で評価してもらう。これを繰り返していくうちに、今までの経験で覚えたルールを改善し新しいルールを覚える準備ができるようになります。これで、見上げることも楽しいなと思ってくれればOK。そして、目を合わせるだけで吠えたり唸ったりしなくても、人とコミュニケーションを取れるんだということを理解してくれるようになります」(大さん)

何度も回数を重ねるうちに楽しくなってきたフォード。

「このゲームの最中、飼い主は、フォードに何を教えたいのか、何を褒めてあげているのか、きちんと犬に伝える気持ちを持って接することが大切です。フォードの性格は、常に楽しいことを追い求める性格。だから、このしつけゲームも楽しいと思えれば、これが新しいコミュニケーションの取り方になります」(大さん)

「おやつをあげるときも、寝っころがってあげたりしていたので、目線の位置だけでこんなに態度が変わるなんてびっくり」(おかみさん)

●犬同士の触れ合いの機会を増やすことも重要

上手にできたフォードと交代で、シェビーがやってみることになったときに事件は勃発。突然、シェビーに向かってフォードが吠えだしました。小さくなってしまうシェビー。

「おやつを取られると思って焦ったんでしょうね」とおかみさん。普段もこういった光景がよく見られるそう。

「この場合、叱るならフォードですね。ただ、ケンカ両成敗なので、シェビーも『もっと強くなりなさい』と叱るべきなんですが、普段から息子であるフォードに譲ってきてますからね。フォードはシェビー以外の犬ともたくさんふれあって、社会を勉強したほうがいいです。フォードは、社会性に対する適応力がないんですね。だから何かに固執してしまうんです」(大さん)

「てことは、人間で言うと、ダメ息子ですね」(おかみさん)

「子犬だった頃は、悪いことをしたらケージに閉じ込めて鳴いても吠えても出さないということを1年くらいやってたんです」(親方)

「ケージに閉じ込めるという方法も悪くはないんですが、フォードの性格にはあまり意味がないかもしれません。もう少し、積極的にトレーニングをする必要があると思います」(大さん)

●社会を教えるには、どんな方法があるのだろうか?

いろんなワンちゃんに出会える場所としてドッグランや公園が思い浮かびますが、そういった不特定多数が集まる場所は、ご家庭での規律や犬社会のシビアさを学ぶ場所としてはあまり適していないのだそう。犬の幼稚園などは年齢制限などがある場合も。

「5歳のシェビーが身に着けるべきなのは、パピーの時期に同い年のコと遊んで社会性を学ぶのとは、ちょっと意味が違うんです。シェビーの場合は、年上の子、年下の子、大きい子、小さい子など様々な子に合うことで『身の程』を知る必要があります。もっと内面の強さを身につける必要がありますね」(大さん)

大さんのしつけ教室でも、適した数のワンちゃんと一緒に過ごせるコースがあると知って、おかみさんも興味津々。

「トイプードルは人に可愛がられるために改良されてきた愛玩犬なんです。吠えても唸っても噛みついても、飼い主の注目を集め、ちゃんと愛情を受けているという意味では、この2匹はその役目を果たしているといえると思います」(大さん)

「そうですよね。この2匹がいることで、家の中が明るくなっています」(親方)

「この子たちはいいこなんですよね。あとは、私たちがどう向き合うかが大切なんですね」(おかみさん)

●人も犬も楽しく暮らせる日常を目指して

「普段シェビーは、私の横にいるときは、くつろいで、お腹も見せてくれるしお腹を触ることだってできるんです」とシェビーとじゃれ合っている親方の笑顔は本当に幸せそう。

「お腹を見せるといった行為も、親方のタイミングでできるのがいいことですね」(大さん)

シェビーとフォードと実際に時間を過ごしてみて、それぞれの課題を大さんに教えてもらった。

「シェビーに関しては、新聞紙やスリッパなど、今までの経験で嫌いになってしまったものを一つずつ慣れさせていくことが、まずしなければいけないこと。新聞紙を見ても唸らなかったら褒めてあげるなど、積極的なトレーニングを繰り返すことで改善できると思います」(大さん)

「フォードに関しては、自分のルールしか受け入れられないので、もう少し協調性を教えることが大切だと思います。それには、様々な犬種や年齢、性格の犬と交流が持てる教室などに通うのが最善の方法だと思います。また今までの経験から、唸ったり吠えたりといったコミュニケーションが多くなってしまっているので、さっきのしつけゲームのような無言のコミュニケーションを増やしていくことが大切です。あとは、ただ褒めるのではなく『何がどういい子だったのか、何を褒められているのか』、飼い主さんがビジョンを持ってわかりやすく伝えることが大切だと思います。あとは、おうちにきちんとルールがあると、犬も行動しやすくなる。それがないと、勝手にルールを作ってしまうので、そういった部分も少しずつ改善していくことが大切です」(大さん)

「一緒に生活していて、いつも隣にいるのが当たり前になってくると、体の大きさも違うし、言葉が話せるわけでもないのに、ついつい犬たちが僕らのことを理解してくれていると勘違いしてしまいがちになってしまうんです。それなのに、わかってくれているだろうと思ってしまったり、勝手に彼らの気持ちを判断してしまっていたことがよくなかったんですね」(親方)

「この子たちが、僕らの気持ちをどう受け取るのか、ということを考えてわかりやすく伝えることは非常に大切なことです。人と犬とでは、全くものの見え方も違うし考え方も違うということも知っておくべきだと思います。また、日本語の表現は一つのことを伝えるにしても、いろんな言葉があるし、抑揚の付け方で意味が変わることもあるので、犬にしてみれば理解しづらい部分もあるんです」(大さん)

「ということは、わかってくれていると勝手に判断せず、しっかり伝えるために、気持ちを込めた話し方、接し方をすることがとても大切なんですね。それは、犬だけでなく、弟子に対しても同じですね」(親方)

●取材後、おかみさんから嬉しい報告がありました!

取材後、大さんから教わったアイコンタクトゲームを始め、ワンちゃんたちへの接し方なども気を付けているという親方とおかみさん。

「特にフォードは、人に対して唸ったりすることも少なくなり、私たちが構わないときは、おもちゃで遊ぶこともできるようになってきました。巡業から戻ってきた親方も『フォードはちょっといいこになったんじゃないか?』なんて言うくらい、はっきりと変化が出てきました。改めなければならなかったのは、犬ではなく私たちだったと気づいたことで、これからもっといい関係を築いていければいいなと思っています」(おかみさん)

これからも、シェビー&フォードと一緒にステキな毎日が過ごせますように!編集部も応援しています!

取材・文/佐藤玲美

@DIME編集部

最終更新:10/7(金) 8:10

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