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イラク戦に見る「弱くなった日本」。ハリルJは20年前に逆戻りした

webスポルティーバ 10/7(金) 17:40配信

 劇的な勝利に、ああ、よかった、よかったと喜びを爆発させたくなる気持ちは、これっぽっちも湧かない。ハリルホジッチは試合前、「彼らはマレーシアで1週間、トレーニングを積んできた。それに引き替え……」と、いつものように自軍のコンディションの悪さをアピールしたが、相手のイラクは国内でサッカーができる状態にない国だ。世界で最も困難を抱えた戦争当事者国。コンディション比べをすべき相手ではない。

【写真】混迷の日本代表。次戦はGL最強と目されているオーストラリア代表。

 しかも、スタメン11人の平均年齢は23.3歳。U‐23同然の、「相手にとって不足あり」のチームだ。少なくとも、格の違いを見せつけるような内容でないと、本来、お話にならない。2015年1月に行なわれたアジアカップでイラクと対戦したときは、それができていた。スコアは1-0。しかし、あらゆる1-0の中で最も差のある内容と言いたくなる、まさに完勝だった。

 時のアギーレジャパンは準々決勝でUAEに敗れ、ベスト8に終わった。激しく非難され、サラゴサ監督時代の八百長疑惑が取り沙汰されたことも重なり、解任の憂き目に遭った。しかしいま振り返れば、症状は、ハリルホジッチの解任問題が取り沙汰されている現在より、当時の方がはるかに軽かった。

 弱くなったな。イラク戦を見ながら抱いた、これが実感だ。試合に勝つか負けるか。予選を突破できるか否か。そうした問題以上に心配になる。大幅なレベルダウンを実感した試合。イラク戦をひと言でいえばそうなる。

 これほどレベルの低い日本代表を見たのはいつ以来だろうか。サッカーは競技の特性上、常に進化している。チャンピオンズリーグを眺めれば一目瞭然。常にいまが最新モードにある。ハリルジャパンのサッカーは、そうした特性に逆らうような退化を見せている。末期が迫っている気配を感じる。

 W杯初出場を果たした98年以前の日本のサッカーは、ハッキリ言って下手だった。世界のトップレベルのサッカーが別の競技に見えたほどだが、イラク戦で見せたサッカーは、当時に逆戻りした印象さえある。

 日本を代表する模範的なプレーと言えるのは、せいぜい清武弘嗣がサイドをえぐり、原口元気に合せた先制点のシーンぐらい。大半は、バックラインの背後にボールを蹴り込む前時代的な攻撃に終始した。

 イラクも同様な攻めに終始したが、後半なかば過ぎからパスワークを発揮。日本陣内にヒタヒタと攻め寄る姿は、魅力という点で日本を大きく凌(しの)いでいた。

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最終更新:10/8(土) 17:09

webスポルティーバ

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