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iPhone追撃狙うシャオミの苦悩 企業価値は10分の1に下落

Forbes JAPAN 10/7(金) 7:00配信

アップルのiPhone 7発売からしばらくして、中国最大のスマホメーカーの一つシャオミ(小米)は、デュアルカメラと感圧タッチパネルを搭載したプレミアムスマホ「Mi 5s」を発表した。



Mi 5sの価格は約300ドル(約3万1,000円)。iPhone 7と同じ機能が満載なのに、価格は半分程度だ。チップはクアルコムのSnapdragon TM821、iPhoneのForce Touchに似た感圧タッチパネルを備える。シャオミは1300万画素のデュアルカメラが「画質の向上に大きく貢献する」とアピールする。

シャオミが追撃するアップルは、中国で失速気味だ。2016年第3四半期の中国(台湾・香港含む)の売上高は前年同期比で33%減少した。iPhone7からイヤホンジャックを廃止したことは中国でも大きな批判を呼び、iPhoneをステータスシンボルとみなした中国人もファーウェイ(華為)に流れている。

売上は2年間で38%減少

しかし、シャオミは彼ら自身の問題を抱えている。シャオミの企業評価額は2014年の460億ドル(約4兆7,400万円)から、今では数十億ドルに落ちたとの報道もある。市場調査会社IDCは、シャオミの2016年第2四半期の中国でのスマホ売上高が、2年前から38%減少したと報告した。

シャオミの広報担当者はこの件に対し、「調査機関の多くは、当社の第2四半期の業績についてIDCよりもはるかに大きな数字を示している」と反論し、「需要は安定している。ただし、今年はサプライチェーンでいくつか課題がある」と述べた。

シャオミはサプライチェーンの問題について詳細を語らなかった。同社のスマホは非常に安く、ウェブ販売を通じた薄利多売のビジネスモデルを確立している。しかし、ロイターによると、2015年の同社のオンラインからの収益は5億6,400万ドル(約581億円)で、社内目標の10億ドルの半分にとどまった。

また、シャオミとアップルはどちらも中国市場の飽和という同じ課題に直面している。多くの人は既にスマホを持っており、買い替え時にはより高級な端末を選ぶ。それはアップルのiPhoneにとって追い風だが、同時にファーウェイやOppo、vivoなど中国のハイテクスマホにパイを食われている。

調査会社のStrategy Analyticsによると、現地メーカーのスマホの性能向上に伴い、アップルの中国市場でのシェアは昨年の3位から今は5位に落ちたと言う。またKantar Worldpanel によると、2016年第2四半期、欧米ではiOS端末が成勢いを回復しているのに対し、中国でのマーケットシェアは1.8%下降し17.9%になった。

シャオミは売り上げの大部分を中国に依存しており(Mi 5sも当面は中国以外での販売予定はない)、中国市場での競争激化は無視できない。

シャオミがサプライチェーンの問題を改善できず、大ヒットスマホを生み出せないなら、台湾のHTCやブラックベリーと同じ道をたどるかもしれない。少なくとも今、シャオミはアップルと同じ脅威に直面している。

Parmy Olson

最終更新:10/7(金) 7:00

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