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ひこにゃん、ポケモンGO…世の中のブームはどのようにして生み出されているのか?

週刊SPA! 10/7(金) 9:10配信

「日本初上陸」と聞けば、4時間待ちの行列なんてのもザラ。ブームに流されがちなのが我々日本人だ。そんなブームやトレンドは、一体どのようにして生み出されているのだろうか? PRプロデューサーに話を聞いてみた。

◆ブームへのアプローチは個人の「感情」への刺激がカギ

 世の中のブームやトレンドは、どのようにして生み出されているのか。PRプロデューサーの殿村美樹氏はこう分析する。

「いかに感情を動かすか。これがブームを巻き起こすカギですね。というのも、大脳には、合理的思考をする「知」、意思決定の「意」、感情の「情」の3つの働きがあり、これらは密接に関連しているからです。考え方は“正しい”とどんなに頭で理解していても、感情が揺さぶられなければ、積極的な行動にはつながりません」

 殿村氏の場合、コアなファンをつくることからスタートする。

「ターゲットを少数あるいは個人に絞り、『どうすれば“マイブーム”にしてもらえるか』という視点で物事を観察します。そこからアプローチすれば、最低でもニッチなブームは起こるんです。さらに彼らがSNSで拡散すれば、国民的ブームへの発展も期待できます」

 例えば殿村氏が仕掛けた滋賀県彦根市の「ひこにゃん」がそうだ。

「対象を女性に絞り、彦根城をひこにゃんに案内してもらったんです。その愛らしい姿が母性本能をくすぐり、情報発信力の高い彼女たちが“その時の興奮”を広め、全国的ブームに成長しました」

 感情を刺激して巨大なブームを巻き起こした例は他にもある。

「最近だと、『ポケモンGO』はその象徴でしょうね。アメリカや日本でのコアなファンの熱狂ぶりを大々的に報じることで、一般層がもつ『周囲から取り残されたくない』という深層心理を刺激したのです。まさに“お見事”の一言」

 一方で、「知」だけを刺激するケースも目立つという。

「例えば、スマホゲーム『グランブルーファンタジー』。著名な俳優を使い、『はやっている』という情報を宣伝しているものの、『グラブル』という言葉だけが独り歩きし、ゲーム内容を説明できる人は少ない。日本のPRは、『知』ばかりを刺激しようとする。だから、うまくいかないんでしょうね」

【殿村美樹氏】

PRプロデューサー、TMオフィス代表取締役。「うどん県」や「ひこにゃん」など、地方PRを2500件以上手掛ける。著書に『ブームをつくる 人がみずから動く仕組み』(集英社新書)など

取材・文/石田恒二 市野瀬知佳 春日千尋 キンゾー 姫野ケイ 福田フクスケ 河本翔平(本誌)

撮影/難波雄史(本誌) 写真/産経新聞社 Todd Mathison

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最終更新:10/7(金) 9:10

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