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“文春砲”連発の週刊文春・スズキ記者を直撃!スクープの舞台裏を明かす「清原軍団に囲まれて…」

週刊SPA! 10/7(金) 9:10配信

 2016年は「週刊文春の年」と言っても過言ではない。10月1日には福山雅治主演の映画『SCOOP!』が公開され、スクープ記者への注目が高まっている。今回は、宮崎謙介議員から、とにかく明るい安村や小倉優子の夫の不倫、そしてゲスの極み乙女。川谷の新恋人といった数々の芸能スクープを連発している名物記者“文春砲”ことスズキ氏を直撃。現在は「週刊文春デジタル」での生放送「文春砲Live」も担当するスズキ記者に、スクープのあれこれや裏事情を聞いた。

――なぜ、文春だけがスクープを連発できるのでしょうか。最初に「この人の周辺が怪しい」という情報は、もちろん自分たちで探していくんですよね?

スズキ記者:そうですね。文春にはいってから、常に人と会うことをライフワークとしてやっています。

――具体的には、どういった人たちとお会いするのですか?

スズキ記者:さすがにネタ元は明かせないですが、いろんな人に会いますよ。「その対象者に近い方」としか言えないです。

――読者からの投稿がスクープに繋がることもありますか?

スズキ記者:読者からの投稿もあります。タレ込みに関しては、「文春リークス」というものがあって、芸能人の誰と誰を見かけたとか、テレビに出てる有名人が「実はこういう人間なんだ」とか、あとは事件でもいろんな人から情報が寄せられます。ガセネタもありますが中にはいい話が転がっていて、そういう流れができているのはありがたいですね。当然、裏取りをしなきゃいけないし、変な投稿もよくあって、「うちの旦那が不倫してるんですけど、調べてください」とか。「えっ、うちは探偵じゃない」みたいなね(笑)。

――なかなか休日もゆっくり休めないのでは?

スズキ記者:たとえ休日だったとしても、取材の対象が動いちゃったら、自分たちも動かなきゃいけないから休めない。今日まで頑張って、明日は一日休もうかと思っても、「もう、やらざるを得ないね」って感じですね。

――「スクープになる・ならない」の判断基準は、どこにあるのでしょうか。

スズキ記者:まずはひとつは記者自身の判断。それは読者層や、世間に関心があるかどうかというところです。プランを出したあとに正式な発注を受け、裏取りをして取材を進めてきます。途中「いや、これ違うんじゃないか」って撤回することもありますが、ネタが固くてもなかなか尻尾がつかめない、そういうとき他の雑誌では取材を閉じてしまうことが多々あるみたいですが、文春は「そんなに固いんだったら、もっと潜っていいよ」と言って、1か月、2か月潜らせてもらえる。その粘りがスクープを掴むんです

――スクープをとれた瞬間は、どういう気持ちなのでしょうか。

スズキ記者:やっぱり快感ですね。逆にそれを味わっちゃってるから、やめられないというのはあると思います。スクープをとれた瞬間が一番快感で、それが誌面になったとき、それでまた誌面の反響があったとき。その3つが快感ですね。

――取材のなかで、怖かった経験をしたことは?

スズキ記者:取材でコワモテの人にからまれることは、よくありますが。話が通じない、突然何やりだすかわからない薬物中毒者が一番恐怖です。これは僕が担当したものではないですが、別のエース記者がやっていた清原の取材で、彼が銀座の高級クラブで飲んでいるとの話がはいり、張り込みを自分のチームが手伝いました。そしたら銀座の店前にあった若手の張り込み車両に清原が気づいて、「お前、とにかく写真を消せ!」みたいな感じで、ものすごい勢いで強面の人たちとドアを開けて取り囲むんです。「おまえ、何なんだよ。ここは防犯カメラが写ってるところだから、カメラのないところまで行こうぜ」って。

 それで「いや、それはちょっとできません」と若手も言い返したのですが、なかなか折れない。しまいには「おまえ、ちょっと俺に触れるのか?」と、自分から若手の人指し指に体を当ててきて、急に地べたに転がりこんで「なんだ、こいつ! 俺に手を上げたぞ。俺、スポーツ選手なんだよ。お巡りさんを呼ぶからな」と叫びだして、もうムチャクチャでした(笑)。

――そもそも、週刊文春のスクープが“文春砲”と呼ばれるようになった由来は?

スズキ記者:「文春砲」って、もともと何だったかと言うと、AKB48のスキャンダルが発端なんです。そこは僕が担当していたんですが、気づいたら「文春砲」という言葉が、ネット用語としてファンの中から出てきた。もともと僕は事件の記者をやっていて、当時はずっと殺人事件を担当していました。芸能担当ではなかったから、なぜか変なところが熱くて、「じゃあ、やってやるか」という気持ちになって、それで担当することになった。

 そうしたら、やっぱり他の雑誌がやらないことへの支持があったんです。写真週刊誌の場合はお家芸が必ずあるから、そこと対抗しようとは思ってなくて、「写真週刊誌がやらないことをやろう」というきっかけで始めました。

――10月1日には映画『SCOOP!』が公開され、スクープ記者への注目が高まっています。

スズキ記者:取材の手法やノウハウで言うと、『SCOOP!』で描かれていることは「営業妨害です」と言いたいくらいリアルに表現されていますね。もちろん、決定的瞬間を撮るために花火を打ち上げたりはしませんよ(笑)。ただ、スクープが持つ破壊力というのは、絶対にあると思います。文春の場合だと、年明けのスクープから始まり、それが「完売」という結果にもつながっていると思うんです。

 スクープというのは、それが社会的に意味があることもあると思います。何か警鐘を鳴らしたかったくらいのことから始めても、取材を進めたら別のところからも話が入ってきて、ネタがネタを呼んでいく。ひとつのネタをやっていたら別のネタが入ってきて、たまたま繋がったということも最近もありました。

――芸能人のスキャンダルが明るみに出るのは、やっぱりその芸能人の周囲からのリークがあるのでしょうか?

スズキ記者:芸能人で仲がいい人はいるけど、それもネタ元だから詳細は言えません。いろいろ教えてくれる人もいるし、「この人、間違ってるな」って、みんな腹が立つことってあるじゃないですか。やっぱり業界内でもおかしいという情報で、「文春だったら書いてくれないかな」みたいなものはこちらに入って来ますね。どこだって、大企業だって一枚岩じゃないわけだから。誰かしら、不満や「この実情おかしいよ」というのはあるわけですよね。そうした人の正義感からのタレ込みが一番スクープに繋がりやすいです。

 あとは、タクシーに乗っていろいろ話してると、タクシー運転手さんが「もう本当に、あいつが許せないんです。運転手をモノとしてしか扱ってないような態度で」とタレ込んでくることもあります。芸能人に対しての現場からの声って、そういうことの積み重ねですよね。たとえ売れている芸能人でも、年下から偉そうな態度でものを言われたら、やっぱりおじさんは怒るじゃないですか。アンテナを張っていると、芸能人のスキャンダルはそういうところからも情報が入ってきます。

――スクープ記者ならではの「あるある」はありますか?

スズキ記者:職質と通報はしょっちゅうですね(笑)。対象を直撃しようと家の前で待っていると、ゴミ出しの近所のおばちゃんが、怪しい人がいるということで、すぐにおまわりさんが来てしまう。案件によっては「文春です」とも名乗れないから、そういうときが一番キツいです。「何してるの?」って聞かれて、「いやぁ、座ってますよ。疲れたぁ」なんて言ったりしてずっと変な演技したり、ポケモンGOをやるフリや、よくわからない寸劇を始めたり(笑)。

――2016年は話題を発信し続ける好循環からなのか、他の週刊誌がスクープを出しても「スクープ=文春」「さすが、文春」という雰囲気になっています。

スズキ記者:世間で“文春砲”というものが当たり前になっている状況はありがたいけど、怖いですよね。だからこそプレッシャーがあるし、何かトラブルを起こしてしまったときに、世間から総攻撃を食らうのは目に見えてますからね。自分たちが一番勢いがある立場になっているからこそ、今度は自分たちが書かれることも覚悟しなきゃいけない。僕はもう、いま遊びたくても、仕事以外で遊ぶことはなるべく控えてます(笑)。

 いま、僕たちがニコ生でやってる生放送では、芸能ネタを中心に若手タレントやアイドルなど、若い人たちが興味があるものを拾っています。ニコ生を視聴する世代が文春に興味を持ってもらって、最終的には5年後、10年後その人たちが文春を買ってくれるようになってくれたら嬉しいです。

※「週刊文春デジタル」のスズキ記者による月イチ生放送「文春砲Live」は10月7日21時からニコニコ動画で配信 http://live.nicovideo.jp/gate/lv277937101

<取材・文・撮影/北村篤裕>

日刊SPA!

最終更新:10/7(金) 20:05

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