ここから本文です

西川美和監督 秘密の創作ノートは「これじゃないとダメ」

NIKKEI STYLE 10/8(土) 7:47配信

 『ディア・ドクター』『夢売るふたり』などの映画で知られ、小説やエッセーでも高い評価を受ける映画監督の西川美和さん。深い人間描写で心を揺さぶる西川さんならではの物語は、どのようなモノから生み出されているのでしょうか。自らの直木賞候補作を映画化した『永い言い訳』の作り方は? 注目クリエイターの「私のモノ語り」をお届けします。

■すべてはここから生まれる!秘密の創作ノート

Gクラッセ「MONOCHROME」のリングノート。表紙が厚手でPP(ポリプロピレン)加工されているため、耐久性に優れる。紙は120枚、方眼は4ミリ。サイズはA5とA6の2種類があったが、西川監督は大きめのA5を使用。リングに刺さっているペンが油性ボールペン「JETSTREAM」。なめらかな書き心地が特長。新しい色材と顔料を組み合わせ、従来の約2倍のくっきりと濃い描線を実現。速乾性もあり、描線で手が汚れるストレスも軽減している。ペン先のボールを押さえることで、インクの直流(漏れ出し)も防ぐ。

 私、あんまりモノに対してこだわりがなくて。唯一「これじゃないとダメ」と思っていたのが、このノートなんです。

 アイデアを書く「ネタ帳」みたいなものですが、まず、この方眼がいいんですね。絵を描いたりもするので、横のケイ線がない方が自由になる。とはいえ真っ白なページだと文章が書きづらいので、方眼がいい。

 なおかつ、リングノートがいいんです。取材に行って立ったままメモする時、ひっくり返せるほうが書きやすいので。かつ、これは表紙が固くて形崩れしづらく、さらにゴムバンドが付いており、リングの径にペンが入る。私にとっては完璧です(笑)。

 いろんなノートを試してきましたが、10年くらい前にとある文房具屋さんからインターネットで購入してから、ずっとこのノートを使ってきました。だいたいひとつの作品を書くために2冊半くらいは使いますね。最近は連載のアイデアなどもこれに書いているので、もう10冊目ぐらいはいってるんじゃないでしょうか。切れると当惑するので、買う時は何冊か、まとめ買いしてきました。

 そんな私の仕事道具が、なんとこのたび、まさかの絶版になりまして(笑)。今まさに当惑してます、私。こんなシンプルなノートなんてほかにもありそうですけど、ないんですよ。Loftとか東急ハンズとか、渋谷中のお店を探してみたんですが、ない。白のタイプはあるんですよ。でも、白だと汚れが目立ちますからね。

 モレスキンのノートも格好いいしあこがれるんですけど、ペンが入らなくて、ひっくり返せないのが玉にキズです。それに(リング式ではない)とじたノートだと、開いたときに山が付いちゃいますよね? 1ページ目でも途中のページでも、最後まで書き味が変わらないっていうのも、けっこう大事なんです。そういうわけで、当惑しているこの頃でございます(笑)。

1/3ページ

最終更新:10/8(土) 7:47

NIKKEI STYLE

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ライフスタイルに知的な刺激を。
生活情報から仕事、家計管理まで幅広く掲載
トレンド情報や役立つノウハウも提供します
幅広い読者の知的関心にこたえます。

Yahoo!ニュースからのお知らせ

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。