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米9月ADP全国雇用者数は5ヵ月ぶり低水準、完全雇用の接近が背景か --- 安田 佐和子

アゴラ 10/8(土) 7:15配信

米9月ADP全国雇用者数は前月比15.4万人増となり、市場予想の16.5万人増を下回った。前月の17.5万人増(17.7万人増から下方修正)にも届かず、5ヵ月ぶりの低水準。2015年の平均値20.7万人増からも距離を開けつつ、2010年2月以来の増加トレンドは維持した。なおADP全国雇用者数は民間のみであり、政府を含まない。

内訳は、以下の通り。

▽企業規模別
中小企業 9.0万人増<前月は12.4万人増、6ヵ月平均は12.5万人増
大企業 6.4万人増<前月は6.7万人増、6ヵ月平均は4.5万人増

▽業種別
サービス業 15.1万人増<前月は18.4万人増、6ヵ月平均は18.0万人増
(米9月ISM非製造業景況指数の雇用は57.2と前月の50.7を超え2015年10月以来の高水準)
・専門/ビジネス・サービス(派遣を含む) 4.5万人増<前月は5.3万人増、6ヵ月平均は5.6万人増
・貿易/輸送/公益 1.5万人増<前月は2.6万人増、6ヵ月平均は2.7万人増
・金融 1.1万人増<前月は1.5万人増、6ヵ月平均は1.2万人増

財生産業 0.3万人増、6ヵ月ぶりに増加>前月は0.9万人減、6ヵ月平均は0.9万人減
(米9月ISM製造業景況指数(http://mybigappleny.com/2016/10/04/ism-16sep/)の雇用は49.7と、前月の48.3から改善も分岐点割れ継続)
・建設 1.1万人増、4ヵ月ぶりに増加>前月は0.2万人減、6ヵ月平均は0.4万人増
・製造業 0.6万人減<前月は0.4万人減、6ヵ月平均は0.6万人減

ADPとともに統計を担当するムーディーズ・アナリティクスのマーク・ザンディ主席エコノミストは、「雇用の伸びは力強さを維持するものの、完全雇用に接近するなかでゆるやかになってきた」との見方を示す。とはいえ「求人数が過去最高近くにある通り、企業は人材確保が益々困難になっている」と指摘。米国経済の問題点は、雇用創出より「適切な人材不足」になると予想した。

――米9月ADP全国雇用者数は、8月から鈍化しました。もっとも、ISMでは製造業景況指数と非製造業景況指数がそろって前月から改善。ホリデー商戦をめぐって雇用を確保する動きがあれば、米9月雇用統計・NFPは強含む可能性を残します。完全雇用に達したか否かは、こちらをご紹介した通り筆者はそこまで回復が進んだとは考えていません。従って失業率には低下余地があり雇用増加もハイペースを維持する底力があると考えていますが、設備投資など企業投資が上半期に減速(http://mybigappleny.com/2016/09/30/q2gdp16-third/)するなかで積極的な採用活動が手控えられているようにも受け止められます。

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最終更新:10/8(土) 7:15

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