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気になるカープの試合間隔の空き。”勢いが大事”CS制度の課題【小宮山悟の眼】

ベースボールチャンネル 10/8(土) 11:00配信

CS制度の課題

 今日8日からクライマックスシリーズ(CS)が始まる。

 今年はどんな熱い戦いが繰り広げられ、日本シリーズに進出する2チームが決まるのか。今から楽しみだ。

 ただ、毎年この時期になると思うのだが、レギュラーシーズンで優勝した1位のチームの試合間隔が空いてしまう現行のスケジュールはなんとかならないものか。

 両リーグの3位までのチームがCSに進出するという、いまのシステムでは仕方のないことだとは理解しているが、メジャーリーグのポストシーズンの制度が非常に良くできた仕組みなので、羨ましくもあり、ついそう思ってしまう。

 メジャーでは、ワイルドカードが2枚になったことで、レギュラーシーズンの消化試合がほとんどなくなった。各地区の優勝チームのうち、最も勝率が高いチームが、ワイルドカード同士の1dayプレーオフを勝ったチームと、ディビジョンシリーズで対戦する。1dayプレーオフで先発ピッチャーを一人使うため、ワイルドカードと当たる地区優勝チームは有利になる。だから、早々と地区優勝を決めたチームも手を抜かない。それが理由で白熱した戦いばかりになるのだ。日本のように、最高勝率チームに日程的な不利もない。

 たとえば、こんな案はどうだろう? NPBを1リーグと考えて、12球団を東地区、中地区、西地区の3地区各4チームに再編。各地区優勝の3チームと、ワイルドカードを合わせた4チームで、トーナメントのプレーオフを戦う。メジャーのように、ワイルドカードを2枚にすれば、より面白くなるだろう。

 これほど、私が試合のブランクにこだわるのは、それだけチームの勢いがプレーオフの結果に影響すると考えるからだ。

 日本の場合、そのことを考慮して優勝チームに、1勝のアドバンテージが与えられるわけだが、それで十分とは言えないだろう。

DeNAが台風の眼になる可能性も

 ファーストステージを勝ち抜いたチームの勢いは、我々の想像の遥か上をいく。しかも2位ではなく、3位のチームならなおさらだ。失うものが何もない立場で、勢いのある相手ほど厄介なものはない。

 試合のブランクという点で、今年は特に広島の戦い方を心配している。

 この場で何度も触れてきたが、今季の広島の勢いある戦いぶりは素晴らしかった。それは逆転勝ちの多さが物語っている。ここぞというチャンスを確実にものにした結果だろう。

 あれだけ逆転勝ちが多ければ、たとえビハインドの展開でも、相手が「いつか逆転されるのでは!?」と勝手に自滅するケースも増える。自分たちも「最後には勝てる」と、落ち着いてプレーできる。そういう試合を繰り返して一気にセリーグの頂点に駆け上った。25年ぶりの優勝に達成感でいっぱいだろう。

 そういう勢いのある戦いをして、やり切った感のあるチーム状態を、再び臨戦態勢まで盛り上げるのはかなり大変な作業だ。

 宮崎のフェニックスリーグなどで試合勘を失わないような工夫もするのだろうが、相手のレベルを考えれば、紅白戦でもしたほうが有効かもしれない。

 広島がファーストステージを勝ち抜いてきたチームの勢いをどう受け止めるのか。両チームの勢いが互角になるのに、3試合も4試合もかかるようでは、広島がファイナルステージを勝ち切るのは難しくなるだろう。

 レギュラーシーズン終盤で一番勢いのあったDeNAが、日本シリーズに進む可能性だって否定できない。

 すべては、広島の戦い方にかかっている。



小宮山悟(こみやま・さとる)

1965年、千葉県生まれ。早稲田大学を経て、89年ドラフト1位でロッテ・オリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)へ入団。精度の高い制球力を武器に1年目から先発ローテーション入りを果たすと、以降、千葉ロッテのエースとして活躍した。00年、横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)へ移籍。02年はボビー・バレンタイン監督率いるニューヨーク・メッツでプレーした。04年に古巣・千葉ロッテへ復帰、09年に現役を引退した。現在は、野球解説者、野球評論家、Jリーグの理事も務める。



田中周治

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:10/8(土) 16:13

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