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もう一度チェックしておきたい「人事評価と昇進のルール」 ~具体的な昇進基準いえる?

NIKKEI STYLE 10/8(土) 16:40配信

◆昇進判断基準とは具体的にどのようなものなのか

 昇進判断基準の中身を詳しく説明してみよう。

【人事評価結果】
【滞留年数】
【昇進テスト類】
【小論文】
【昇進面接】

 見慣れない用語もあるだろうが、これを機会に覚えてみてほしい。

 これらの基準を大きく区分してみると、「過去を確認する基準」と「将来を確認する基準」に分かれる。

 例えば「人事評価結果」や「滞留年数」「昇進テスト」「小論文」は過去から現在に至る能力や業績を確認する基準だ。一方、「昇進面接」で確認しようとするのは将来の可能性だ。「小論文」もテーマによっては将来の可能性を確認する材料になる。

【人事評価結果】

 おそらく多くの人が最初に思い浮かべる昇進判断基準はこの指標だろう。過去の人事評価結果が良い人物が昇進する、ということは納得性も高く思える。

 では、具体的にはどのように基準として活用しているのだろう。

 一例を挙げてみる。

 一般社員(ヒラ)から主任への昇進基準
過去3回の評価すべてにおいてB+以上の評価結果を得ていること
 主任から係長への昇進基準
過去2回の評価でA以上の評価結果を得ていること

 この例では、人事評価の結果をいくつかのアルファベットで決定している。

 典型的には、「S・A・B+・B・B-・C・D」というように。この中で標準的な結果が中間のBであるとすれば、BやAという人事評価結果を得ていることが昇進基準になることが多い。

 ただ、このように過去連続して良い評価を得ている場合に昇格候補とする、という基準には問題点もある。例えば、たまたま一度でもミスをして悪い評価をとってしまうと、そこからさらに連続して良い評価をとらなくては、昇進できないことになってしまう。「一度の失敗によって何年も昇進が遅れる」ということが起こることになる。

ヒラから主任、主任から係長への昇進基準

 だから、会社によっては次のような昇進基準にする場合もある。

 一般社員(ヒラ)から主任への昇進基準
過去4回の評価のうちB+以上を3回得ていること
 主任から係長への昇進基準
過去3回の評価でA以上の評価を2回得ていること

 それ以外の基準としては、各人事評価結果を点数化して(S=5点、A=3点、B+=2点、B=1点、B-=±ゼロ、C=マイナス1点、D=マイナス3点)、主任への昇進時には3点、係長への昇進時には6点が必要とする場合もある(一度昇進すると点数はクリアされる)。

 この例では係長までを挙げたが、課長や部長への昇進であってもとりあえず同じような基準を設定することは多い。

【滞留年数】

 人事評価結果よりも優先する昇進基準を持つ企業もある。近年、少なくとも私がかかわった企業では廃止しているが、それでもなおこの基準を用いている企業は多い。それが「滞留年数」だ。滞留年数は、人事評価結果に基づく昇進判断をする前に適用される。

 例えば、次のように用いる。

 一般社員(ヒラ)から主任への昇進基準
過去2回の評価すべてにおいてB+以上の評価結果を得ていること
ただし、一般社員として2年間の勤続満了後から基準算定を始める
 主任から係長への昇進基準
過去2回の評価でA以上の評価結果を得ていること
ただし、主任として3年間の勤続満了後から基準算定を始める

 この例の場合、一般社員から主任へ昇進するには、「滞留年数2年+B+の評価期間3回」が必要なので、実質的に入社5年目から昇進のチャンスが得られることになる。会社によっては、この5年(あるいは一度目のチャンスで昇進しないのであれば6年)という数値をもって「標準滞留年数」という場合もある。

 なぜ滞留年数という基準があるのかと言えば、人間は習熟すれば成長する、と考えられてきたからだ。今担当している職務を覚えて、満足のいく仕事ができるようになるには最低○○年が必要だろう、という判断だ。最低必要な修行期間、として理解してもいい。言い換えれば、少なくとも今の仕事がちゃんとできるようになってからはじめて出世の階段に上れますよ、というメッセージでもある。

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最終更新:10/8(土) 16:40

NIKKEI STYLE

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