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有村治子議員の国籍問題質問、全文起こし --- 八幡 和郎

アゴラ 10/8(土) 7:20配信

有村治子議員(自民)の二重国籍問題についてのよく練られた質問に絶賛の嵐です。清原ゆうきさんがしっかり、全文を書き起こしてくれました。日本の法律でも国際的にも二重国籍は好ましくないとされているということがはっきりとしたと思います。

また、これを受けての蓮舫さんの記者会見の全文は産経新聞電子版(http://www.sankei.com/politics/news/161006/plt1610060041-n2.html)にリンクを張りますが、主たる内容は下記の通り。国籍選択の日付けについて、戸籍謄本を公開市内のみならず日付けも言わないと明言しました。すでに国籍取得の日は公開し、その戸籍に記載されたもののコピーも示しているのですから、まったく理屈が通りません。

常識的には、公開したら政治生命が絶たれるという自覚を示したものでしょう。国籍離脱は日付けは公開しているが、証明書は出さず。これでは、支離滅裂で日本人かどうかも分かりません。いい加減、民進党の皆さん、諦めたらどうでしょうか。

*「選択の宣言をされた時期はいつか。宣言したことが明記されている戸籍を公開する考えがあるか」「「国連の女子差別撤廃条約を受けて、わが国の国籍法が改正され、私は、母が日本人であって、未成年であっても、届け出をすることによって、日本国の国籍取得が認められた。私は日本国籍を取得した時点で、全ての事務作業が終わったと思っていた。ただ今回、いろいろご指摘があって、台湾籍が残っていることが明らかになったので、台湾籍の放棄を急ぎ、実際に籍が抜けたことになったので、区役所に届けたまでです」「戸籍には選択の宣言をした日が明記されていると思うが、その点は確認しているか」「極めて私の個人的な戸籍の件に関しては、みなさまの前で話をしようとは思っていません」

「有村治子議員による二重国籍問題の追及」(清原ゆうき)

有村治子議員
国際結婚のお子さんでは、よくあることです。アメリカなど出生地主義の国で出産した日本人夫妻のお子さんにも、よくあることです。その方々に対する、価値観を申し上げる訳ではないことを冒頭に明確にして、これから質疑に入らせて頂きます。

有村議員
法務大臣に窺います。日本二重国籍など重国籍を認めていますか?

金田勝年法務大臣
お応えさせて頂きます。我が国の国籍法は、重国籍の防止又は解消を図るという立場を採っています。重国籍者については、国籍の選択を義務付ける、これは国籍法第14条でございますが、義務付けるなどをしているところであります。そして、重国籍者は、重国籍となった時が、20歳に達する以前である時には、22歳に達するまで、その時が20歳に達した後である時には、2年以内にいずれかの国籍を選択する義務があります。それにも関わらず、期限までに選択手続きを行わない場合には、国籍選択義務に違反している事になります。以上であります。

有村議員
では、続けて窺います。重国籍を認めない法律の意図、その背景にある思想は、何ですか?

金田法務大臣
お応えを致します。重国籍者は、同時に二つ以上の国家に、所属することになります。したがって、各国そのものに対する外交保護権の衝突といったようなケースによりまして。国際的摩擦が生ずる虞(おそれ)がある場合、或いは、その者が所属する各国から課せられる義務が衝突する虞が、ある場合、例えば、兵役義務を負う一方の国で課すといったようば場合であります。そうした場合、また各国が、重国籍に関しては、それぞれ自国民として、身分関係を管理をする結果、重婚が生ずる虞があるといった、その身分関係に混乱が生じる虞があります。その為にも我が国の国籍法は、国籍選択義務、国籍選択の義務、これは国籍法第14条でありますが、これをはじめとする重国籍の解消と解消及び防止の制度を設けているということであります。

有村議員
ありがとうございました。この秋以降、急激に関心が強まった二重国籍については、国民世論の中でも様々な意見が出ております。例えば、排外主義ではないか、排他主義ではないか、純血主義ではないか、差別ではないか、或いは、他にも多くの二重国籍の人が居るんだからいいじゃないか、というような意見も出ております。少し感情論ではないかな、と。これらのコメントに私は違和感を感じます。二重国籍もとより二重国籍の相手国や出身国への差別や偏見があってはならないのは当然の国際マナーであります。心ない感情的なヘイトスピーチも戒めたいものだと思います。その上で、私が思うのですが、やっぱり国籍の異なる夫妻の子供が、両親それぞれの言語や文化的教養を身に付けて社会で多様性を発揮することは素晴らしいことだと私自身は思っております。その存在価値に何ら水をさす、そういう発言を一切しないと首尾一貫して、私は、この質問を続ける中で、厳しい質問をしますが、そういう価値を明確にしながら質問を続けたいと思います。
そこで、法務省に窺います。法務省に代表される日本政府は、重国籍の方が、国籍法に抵触するか、否かという法的コンプライアンスの視点で対応していると理解して宜しいでしょうか?

金田法務大臣
お応えを致します。先程申し上げましたが、重国籍である本人にとりましては、幾つかの無礼を申し上げましたが、具体的に問題が生じるのは先程申し上げた通りであります。そういう中で、私どもは、勿論ですね、法務省としては、只今、重国籍を差別するものではなくというご指摘が御座いましたが、勿論、そういう立場にたちまして、そして只今述べた幾つかの理由によりましてですね、重国籍の防止、又は解消を図る制度を設けております国籍法に従いまして、適切に対応をしているという所であります。

有村議員
即ち、重国籍に対して、どう思うか?という価値観を問うものではなく、国籍法に抵触するかどうか、ということが焦点になっていることを明確にしたいと思います。続けて法務大臣にお窺いします。重国籍を持っていた国民が、それ故に困難な状況に置かれたという事はあるのでしょうか?

金田法務大臣
お応えを申し上げますが、先程二つ目の質問で、お応え申し上げた事の繰り返しにはなりますが、やはり重国籍である事によりまして、困難があるという風に承知をしております。繰り返しになりますが、具体的に言いますと、重国籍は、同時に二つ以上の国家に所属することになりますから、例えば、日本国民である重国籍者が、他国の兵役の義務を負う可能性があります。その場合に、それぞれの国に対する義務が、衝突するという事態が考えられます。
そしてまた、重国籍者の身分関係に関してで御座いますが、本国法として、適用される法律が複数あるということになりますので、例えば、国際結婚等の有効性を判断する場合に運用すべき本国法によって、有効とされたり無効とされたりすることがあり得る訳であります。この為、身分関係に混乱が生じたり、重国籍者本人が、不安定な状況に置かれる事があるということも言えると思います。従って、以上の通りですね。重国籍である事によって、本人にとって様々な困難が生じうるものと承知をしております。

有村議員
例えば両国間で戦争が起こったとき、どっちの国家に忠誠を誓うのか、ということも問題となってきます。或いは、重国籍の方からお話を聞きますと、どちらの国に行っても外国人じゃないかと、言うようなレッテルを貼られるのは辛いと言う意見を聞いたことがあります。
次に国家公務員の資格について窺います。人事院規則は国家公務員について、日本国籍を有するものでなければ採用試験を受けられないとしています。数ある国家公務員の職務の中でも、とりわけ外交官は、外務公務員法によって、日本国籍以外の国籍を同時に持つこと重国籍である事が禁じられております。なぜ、このような規制があるのでしょうか?外務大臣にお窺いします。

岸田文雄外務大臣
外務公務員ですが、勤務地が世界各地に渡る為、その際に不都合が生じないような特例が必要です。また外務公務員の職務と責任は対外的、国際的であり、外国との関係で格段の注意を必要とします。このような事情から二重国籍者が、外務公務員になれないことを、国家公務員から切り分けて、外務公務員法で特別に規定をしています。不都合の例としましては、例えば、外交官が、赴任国の国籍を有する場合、赴任国において、裁判権からの免除、或いは不可侵、こういったものに制約が生じるといった可能性もある。このように考えております。

有村議員
先建ての衆議院予算委員会で、外務大臣、岸田外務大臣は、なぜ、このような措置が取られているのか、外務公務員法の重国籍を禁じる措置があるのかという、下地先生の質問に対して、特に国益をかけて、仕事をしなければならない特殊性に鑑み措置をしていると答弁をされています。その通りだと思います。けれども、そのような特殊性に鑑み、仕事をしているのは外務省職員から大使に至る方々だけだろうか?外交官指揮命令系統のトップに立つ外務大臣の二重国籍を禁じる法律は現在ありません。国益と国益が正面からぶつかりあい、激しい心理戦、情報諜報戦、多数派工作が日常に繰り広げられている外交のトップを成す外務大臣が、果たして二重国籍であっても務まるのでしょうか?また二重国籍であっても外務大臣になれてしまう、成ることができる、という現在の法制度について、どのようにお考えになりますか?

岸田外務大臣
ご指摘の通り、外務大臣は、この外務公務員法における外務公務員に当たりませんので、二重国籍を認めないという要件、適用されません。今のこの日本の、この制度では、外務大臣を含め国務大臣へに就任については、まず当然に日本の国籍を必要とする、このように解されています。そして、その上で、国務大臣、外務大臣をはじめとする国務大臣については、総理大臣が、内閣総理大臣が、任命するということになっています。よって、この日本国籍を必要とする、この要件の上に内閣総理大臣が、この適材適所の考え方から、誰をどういった大臣に任命するのか、これを判断する。こういった制度になっていると認識をしております。

有村議員
お応えありがとうございます。総理大臣が指名していれば、外務大臣が二重国籍にはなならないとは、必ずしも論理的にはなりません。実際に総理の過去の御答弁では、閣僚を選任されるとき、指名されるとき、二重国籍かどうかといいうことを、特段チェックしていません、という総理のコメントがあります。そんな中で、二重国籍の方が外務大臣にもなれてしまうという所に、国家機密を守る特殊性に鑑みての法的な脆弱性はないのでしょうか?

安倍総理大臣
有村議員のご指摘は、一理あると思います。外務大臣或いは、副政務官も含めて、この問題は、議員がなるわけであります。総理大臣もそうでございますが、外交交渉は、まさに国益と国益がぶつかることになるわけでございます。そうした事について、果たしてどうだろうか?となるわけでございます。しかし、これは、国会議員の資格でありますから、これは、まさに政府で、政府でこれは大臣だから、とかということで考えるのが、謂わばそれが、大臣或いは総理大臣に就任する国会議員としてどうか?ということもございます。国会議員という事であれば、これは、国会議員の身分に関わることでありますから、国会において、ご議論を頂きたいと思う訳でございます。

有村議員
はい、外交は厳しいな、と改めて思います。二重国籍の日本人でなくても、日本の外交官が担われる厳しい現実がございます。今から12年前には上海にあった日本の総領事館で、中国と本国外務省とで通信を担当する伝信員が、中国の情報機関の関係者と思われる方のターゲットになりました。おそらくは通信暗号上の解読の情報が狙われていたと思われます。
この日本人の外交官は、国を売ることはできないと言って自らの口を封じる為に自殺を図っています。そのくらい厳しい外交の現実を前に、やはりトップに立つ方が二重国籍でないという事は、国民に対する忠誠の誓いだと思われますが、外務大臣如何(いかが)でしょうか?

岸田外務大臣
まず制度に付きましては、先程説明をさして頂いた状況にある日本の制度は、先程説明させて頂いた通りであります。そして外交に関わる者の厳しさ議員のご指摘の通りだと思います。そのトップに立つこの外務大臣という、その厳しい重たい責任を、しっかり自覚して、職務に取り組まなければならない。それはご指摘の通りだと考えます。

有村議員
時間になりましたので、残りは、明日の9時からにしたいと思いますが、自衛隊防衛省職員の二重国籍を禁じる法律も現在はないということも申し上げて、明日の9時に残余の質問をさせて頂きたいと思います。

八幡 和郎

最終更新:10/8(土) 7:20

アゴラ

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