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第12回【蓮華定院その2】昌幸・信繁が高野山に配流になった際、最初に逗留した寺院 『真田三代』 (火坂雅志 著)

本の話WEB 10/9(日) 12:00配信

 前回は蓮華定院に残されている真田氏ゆかりの部屋や書状、墓所を紹介したが、今回は宿坊としての蓮華定院の魅力をレポートする。

 蓮華定院は高野山真言宗を宗旨とする寺院で、鎌倉時代の初め頃、行勝上人により創建された。前回でも紹介したが真田氏の祖先である海野氏の時代から宿坊契約を結んでいたので、昌幸が当主になってからも代々宿坊契約を更新している。昌幸・信繁の死後は松代に移った信之が真田家の高野山における菩提寺として引き続き保護した。

 院内には昌幸・信繁の高野山での生活を偲ぶことができる上段の間や数々の書状が残されているが、宿泊者しか閲覧することができないし、様々な宿坊体験ができるので宿泊することをお勧めする。

 宿泊者は毎朝6時から行われる朝の勤行(ごんぎょう)にも参加できる。40~50分ほど添田住職を始めとする僧侶たちの読経、その後住職の説法が10~20分ほど。添田住職の話術は見事で、元高野山高校の校長を務めていただけあって(現高野山学園理事長)説法はわかりやすく、思わず引き込まれて時間を忘れてしまうほど。筆者が宿泊した日はたまたま日本人しかいなかったが、通常は外国人の宿泊者の方が圧倒的に多いという。そんな時は英語でも説法を行う。中には勤行中に涙を流していたからその理由を聞くと、「ようやく高野山に来て思い描いていた日本と出会った」と静かに興奮しつつ語る外国人もいるという。ちなみに外国人の中ではフランス人の来訪者が最も多いそうだ。また、17時30分からは阿字観という瞑想の修行があり、これにも参加できる(約40分間)。未体験の人も心配ご無用。住職の指導が受けられる。そのほか希望者は写経もできる。

 高野山という世界遺産にも登録された日本屈指の霊場に建つ、由緒と歴史のある寺院だが添田住職始め、ほかの僧侶や寺務所のスタッフもフランクかつ丁寧に接してくれるので、肩肘張らずに真田の歴史に触れ、宿坊体験ができる。

蓮華定院
所在地:和歌山県伊都郡高野町高野山700番地
電話番号:0736-56-2233
交通アクセス:南海高野線「極楽橋駅」から南海高野山ケーブルで終点「高野山駅」へ。南海りんかんバスで「一心口」下車徒歩1分
宿泊料:9000円~

取材協力/蓮華定院

文:山下 久猛

最終更新:10/9(日) 12:00

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