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松井秀喜氏の予言的中。CSでも健在、DeNA筒香嘉智の勝負強さと四番の風格

ベースボールチャンネル 10/9(日) 11:00配信

勝負強さ一番の筒香

 頼りになる主砲だ。DeNA・筒香嘉智外野手が8日、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦・巨人戦(東京ドーム)で逆転2ランを放った。1点を追う6回二死一塁、相手先発マイルズ・マイコラスの投じたチェンジアップをとらえて右翼席中段へスタンドイン。ひと振りで試合を引っくり返すと勢い付いたチームも5-3で快勝し、CSファイナル進出へ王手をかけた。

 テレビの中継映像でもオンエアされた試合後のヒーローインタビューで筒香は「自分たちは目の前の試合を勝つしかないので、今日勝てたことは良かったと思います。前の(打席で)ロペスがヒットを打って塁に出てくれたので、何としてでも強い打球を打って次に回すという意識で打席に入りました。打った瞬間、いったかなと思いましたね」とコメント。ヘンにハシャギ過ぎることもなく、終始冷静に受け応えする姿は風格十分であった。

 プロ7年目の今季レギュラーシーズンは打率.322厘、44本塁打、110打点。ハマの4番として文句の付けようもない成績で、特に本塁打と打点はリーグトップとなって初の個人タイトル二冠王にも輝いた。ちなみに得点圏打率.393もリーグトップの数字を叩き出しており、とにかく勝負強さも際立っている。

 このハマの主砲が今も憧れ続けているのが、あの松井秀喜氏だ。かつての現役時代、豪快なホームランで多くのファンを魅了し続けていたゴジラに筒香も少年の頃から心酔していた。これは筒香本人も各メディアで広く公言しており、有名な話である。

 同じ左打者で日本を代表するホームランアーチスト。しかも本塁打と打点の二冠王に初めて輝いたのも松井が巨人時代の高卒6年目だったのに対し、筒香も僅かに1年遅れながら高卒7年目とほぼ共通している。ハマの主砲にとってゴジラは理想郷と言えるのかもしれない。

松井氏の予言が現実に

 その松井氏から筒香が直接指導を受ける機会に恵まれたのは2015年の春季キャンプ。当時の中畑清監督から頼まれた松井氏がキャンプ視察の名目で沖縄・宜野湾のキャンプ地を訪問した時だった。憧れの人からマンツーマンで打撃に関する細かな助言を受けた筒香は、この年も前年の好成績をさらに上積みさせて大活躍。ゴジラのエッセンスが注入され、ハマの主砲はさらなる覚せいを遂げたのだ。

 このキャンプ訪問時、松井氏は多くのメディアを前に直接指導を行った筒香の印象について次のように述べていた。

「打撃技術が優れているのはもちろんですが、それに加えて非常に独特の雰囲気を持った選手だと思いますね。打席に立っただけで相手投手に威圧感を与える打者は、そう多くいない。そういう意味でとても才能に満ち溢れた選手だと思いますし、今後の活躍も楽しみにしています。今でも十分に素晴らしいですが、彼はこの先もどんどん成長していくと思いますよ」

 こうして振り返ってみると当時、一部のメディアで報じられていたゴジラの筒香評は確かに的を射るものだった。そして、その予言も見事的中。そして打率.322、44本塁打、110打点をマークした筒香の今季打撃3部門の成績は実を言えばすべて同じ高卒7年目までの松井氏の数字を超えているのである(※巨人時代の松井氏が筒香の今季成績以上の成績を初めて残したのは打率.333=2001年高卒9年目、50本塁打=2002年高卒10年目。打点は2000年・高卒8年目の108が最高。ただしヤンキース時代の2005年・高卒13年目に116をマークしている)。

 松井氏も認めた筒香の打撃技術。DeNAのCS突破は、やはりこの男のバットにかかっていると言っても過言ではないだろう。 



臼北信行

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:10/9(日) 11:00

ベースボールチャンネル

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