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三浦大輔の引退試合でプロ初打席初本塁打、 廣岡大志の「強運」

webスポルティーバ 10/9(日) 15:20配信

 9月29日、横浜スタジアム――。2回表、ヤクルトの一死1、3塁のチャンスに、打席には19歳のルーキー・廣岡大志が立っていた。マウンドは、この日が引退登板となるDeNAの三浦大輔。このピンチに「番長、頑張れ!」の大声援が球場を包み込む。

【写真】19歳のルーキー・廣岡大志が「目標にしています」という…

 結果は、廣岡のプロ初打席初本塁打となるレフトへの3ラン。そしてこのルーキーに浴びた一発は三浦にとって現役最後の被本塁打(358本目)となったのである。

「この選手は何かを持っている……」

 廣岡のホームランを目の当たりにし、そう思わずにはいられなかった。

 この日、一塁側ベンチ前は早い時間から報道陣がごった返し、午後2時に三浦の囲み会見が開かれた。あまりの混雑に三塁側ベンチ前へ移動すると、初めて一軍に登録された廣岡の姿がそこにあった。この数時間後に、プロ野球史上5人目となる高卒新人の初打席初本塁打が生まれるとは思ってもみなかった。

 廣岡は、智弁学園(奈良)出身、183センチ、81キロの大型内野手で、昨年のドラフトでヤクルトから2位で指名され入団した。シーズンをともに過ごしたファームのスタッフは、廣岡の特長についてこんな話をしてくれた。

「まだ高校を卒業したばかりの甘えや幼さはありますが、どこか憎めないところがあります。選手としては、結果がほしい場面でしっかりと残せる集中力があります」

 1年目の今季、廣岡は二軍で113試合に出場し、打率.218、10本塁打、141三振という成績だった。廣岡は言う。

「三振はリーグ最多で、失策28個も最多でした(笑)。でも、思い切りプレーしての結果なので、気にしていません」

 廣岡はこの夏、神宮球場で一軍の練習を見学する機会に恵まれ、そのときに川端慎吾から心強いアドバイスをもらったという。

「川端さんに『試合でめっちゃ三振しているんです』と言ったら、『僕も1年目のときはファームでいちばん三振したし、今は思い切りスイングすることが大事だから、それでいいんだよ』と話してくださったんです。僕にとってはありがたい言葉でした」

 ベイスターズの試合前練習が始まろうとするときだった。一塁側ベンチから「大志!」という大きい声が聞こえたと思ったら、光山英和バッテリーコーチが小走りでやってきた。

「大志、思ったより早かったな。よかった、よかった」

 光山コーチはそう言って、廣岡を正面から抱きかかえ、満面の笑みを見せた。

「昨日、神宮で三木(肇)コーチに『大志を一軍に上げてくれ』と頼もうとしていたんだよ。結局、話す機会はなかったんだけど。でも、早く(一軍に)上がれたなぁ。本当に嬉しいよ」

 光山コーチと廣岡の関係は、「小・中学生のときのチーム(オール松原ボーイズ)の監督だったんです」(廣岡)ということだ。

 光山コーチがベイスターズのベンチに戻ると、廣岡は全体練習前のティーバッティングにも積極的に参加。ボールを上げていたのは杉村繁チーフ打撃コーチだった。

「今日は普通のティーでしたが、秋からは本格的(山田哲人や川端が行なっている10種類のティー)にやろうと言われています」(廣岡)

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最終更新:10/9(日) 15:20

webスポルティーバ

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