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プロ12年目で初のハットトリック達成の興梠 「ラッキーでしたね」発言の真意とは?

Football ZONE web 10/9(日) 21:45配信

試合開始の前から感じていた予感 「コンディションが良くて、今日は点を取れるだろう」

 浦和レッズのFW興梠慎三は、FC東京と対戦した9日のルヴァン杯準決勝第2戦で、自身12年目となるプロキャリアの中で初のハットトリックを達成した。非凡な得点感覚を見せつけた浦和のエースは「まさか今日取るとは思わなかった」と笑ったが、「一度は経験してみたかった」と、その喜びを語った。

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アウェーでの準決勝第1戦を2-1と勝利した浦和は、優位な状況でこのゲームに臨んでいた。第1戦はベンチスタートだった興梠は、この日はスタメン出場。試合開始から「コンディションが良くて、今日は点を取れるだろう」という予感を感じながらプレーしていたのだという。

そして、その予感が最初に的中したのは前半24分だった。ゴールキックから攻撃を組み立てた浦和は右サイドに展開し、MF駒井善成が中央に入れたボールを興梠がポストプレーでMF青木拓矢へ。そして、青木のパスを受けたFW高木俊幸がワンタッチでスルーパスを出したところに、3人目の動きで抜け出した興梠が左足でゴールに流し込んだ。

「トシ(高木)は外に出そうと思っていたかもしれないけど『出せ!』と大きな声を出した。コンマ何秒かの判断で変えたのはトシもすごいと思う。感覚としては2列目から飛び出した感じで、相手もマークしづらかったと思うし、良いコースに飛んでくれた」

「みんながつないでくれたもの」と感謝

 このルヴァン杯で3試合4ゴールと爆発している高木との好連携がゴールにつながり、興梠は一瞬の判断でラストパスにつなげた高木に感謝していた。

 そして同38分には、駒井が相手GKと最終ラインの間に流し込んだクロスに飛び込み、この日2点目を決めた。ここでも興梠は「触るだけだったし、駒井から良いボールがきたんで」と、ラストパスの駒井を称えた。攻撃を仕上げたストライカーは「一人で打開できるタイプじゃないので、僕のゴールはみんながつないでくれたもの。感謝したい」と、チームメートへの感謝を繰り返した。

 3点目は後半8分に駒井が獲得したPKをゴール左に流し込んだ。浦和のPKキッカーは普段キャプテンのMF阿部勇樹が務めるが、この日はベンチスタートだった。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督から阿部の次の優先順位として指名されている興梠がスポットに向かった。冷静に蹴り込んだエースは「多分、みんなもハットトリックを取ってほしいと期待してくれたと思う。ラッキーでしたね」と笑顔だった。

 この日の勝利で決勝の相手はガンバ大阪に決まった。組み合わせ上はアウェーチーム扱いになるが、会場は普段のホームである埼玉スタジアムになる。浦和とG大阪は、今年元日の天皇杯決勝、昨季のJリーグチャンピオンシップの準決勝、一昨季は浦和が勝てば優勝が決まるリーグ戦と、近年のタイトルを懸けた場面で何度も対戦した。そして、浦和はことごとくG大阪に敗れてきた歴史がある。

「今は負ける気がしない」と優勝を誓う

 1日のリーグ戦では浦和が勝利したものの、興梠は「決勝でこそ借りを返したい」と語り、タイトル奪取に自信を見せた。

「みんな思っていると思うけど、負ける気がしない。それはいい流れですからね。大会は変わるけど、この決勝はJリーグにもつながる。ただ、今は本当に負ける気がしないし、いつも通りにやれば大丈夫。埼スタでやるというアドバンテージもあるし、冷静にやれば負ける相手じゃない」

 キャリアの中での自身初のハットトリックで勢いに乗るエースは、2013年に移籍加入した浦和での初タイトル獲得を誓った。

轡田哲朗●文 text by Tetsuro KUTSUWADA

最終更新:10/9(日) 21:51

Football ZONE web

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