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Marvel ルーク・ケイジ|音楽担当ATCQアリ・シャヒードが語る、音作りへのこだわり

ローリングストーン日本版 10/9(日) 12:00配信

9月30日より配信を開始した、NetflixとMarvelのコラボ作品第3弾『Marvel ルーク・ケイジ』は、鋼の肉体と怪力を持つ無敵のヒーロー"ルーク・ケイジ"誕生秘話を、ダークトーンでシリアスに描いたアクションドラマだ。

【動画あり】Marvel ルーク・ケイジ|音楽担当ATCQアリ・シャヒードが語る、音作りへのこだわり

伝説のラッパー、ザ・ノートリアスB.I.G.の人生を描いた伝記映画『ノトーリアスB.I.G.』の脚本家でもあったチェオ・ホダリ・コーカーがショーランナーを務める本作では、当然ながら音楽も重要なキャラクターとしてこだわりを感じる仕上がりになっている。そのキャラクター作りにおける立役者、音楽担当を務めるヒップホップグループ「ア・トライブ・コールド・クエスト」のアリ・シャヒードに、作品の魅力と参画の経緯について話を聞いた。

—まず、今作の音楽担当になった経緯を教えてください。

ショーランナー(制作総指揮)のチェオ・ホドリ・コッカーが、俺のプロダクション・パートナーであるエイドリアン・ヤングに連絡をくれて、サンプリングを使わずにヒップホップのサウンドスケープを作ることのできる人材を探していると言ってきたので、喜んで引き受けました。実はチェオとの最初の出会いは1993年頃、ちょうどア・トライブ・コールド・クエストの新曲『Sucka Nigga』のレコーディングを終えたばかりの頃だった。当時、彼は音楽ジャーナリストをしていて僕らのグループについて書いてくれていたから、レコーディング後すぐに僕は彼のためにその曲を披露したんだ。チェオとはそれからずっと関係が続いている。本当に長い友だちで、歴史があるんだよ。

—最初にこのオファーを聞いたときはどう感じましたか?

とても興奮しましたね。なんてったってマーベルとNetflixが手掛ける作品だからね。俺はNetflixの大ファンだし(笑)。これまでにチェオがジャーナリストとしてヒップホップのためにしてきた仕事のことはよく知っていたから、最初からこの作品がスペシャルなものになると分かってたよ。それに、僕はちょうどニューヨークからロサンゼルスに引っ越しをしたばかりで、ロサンゼルスに居住したからにはいつか映画音楽のスコアを手がけたいと思っていたところだったよ。だからチェオから電話をもらったときには、ニューヨークを出たのはやっぱり間違いじゃなかったと確信したね。

—何かに導かれたかのようですね。

しかも、オファーを受けたとき、エイドリアンと僕はちょうどアルバム制作の真っ最中だったんだ。そこへチェオがそれぞれ個別に電話をくれて、二人と一緒に仕事をしたいと言ってきてくれた。俺らがすでに一緒に仕事をしていることを知らずにね。これには何か運命みたいなものを感じたよ。

—実際に作品を観てみて、音楽的にどんなものをイメージし、どのようなスコアが作品にしっくりくると考えましたか?

チェオから支持されたことを念頭に置いた上で、俺らとしてはアイザック・ヘイズやマーヴィン・ゲイ、カーティス・メイフィールド、エンニオ・モリコーネ、バーナード・ハーマンといった先人たちの音楽を継承しながら、この作品の持っている独特でユニークな世界観にぴったりと符合する音楽を作りたいと考えたんだ。いつの時代も色褪せない、タイムレスなものをね。それにテレビ作品の音楽スコアというよりも、映画音楽のようなスコアを作りたいと思っていたから、最初の2話分を鑑賞した後、30人編成のオーケストラを自分たちの音楽の伴奏に使わせてもらえるよう、ABCミュージックの代表であるドーン・ソーラーに掛け合って欲しい、とマーベルにお願いしたんだ。この作品の音楽にはオーケストラサウンドのような豊かな表情が必要だと感じたし、それによって必ず特別なスコアに仕上がると分かっていたからね。チェオと一緒にマーベルでこの作品の指揮を取っているカリーム・ズレイクや他のプロデューサーたちも、最初の2話を観て僕たちのリクエストに賛同してくれた。この決断が成功のカギになったと言ってもいいね。

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最終更新:10/9(日) 12:00

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