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皇太子さまが“山岳考”を寄稿 30ページ16000文字の分量

デイリー新潮 10/9(日) 5:56配信

 天皇陛下は皇太子だった昭和47年、歌会始で「山」のお題にこう詠まれている。

 うちつづく土の山なみに幾筋も人とけものの通りこし道

 それから44年、徳仁親王(現・皇太子)が奇しくも「山と道」をテーマに寄稿された。宮内庁担当記者が言う。

「9月23日に発売された日本山岳会の機関誌『山岳』に原稿を寄せられたのです。その分量は30ページ、約1万6000字。これまでも登山専門誌などに寄稿されたことはありましたが、数ページほど。この分量は異例のことです」

 同誌の担当編集者は、

「山の日が制定されることもあり、昨年からお願いしてまいりました。素晴らしい文章なので、山好きの方もそうでない方も、多くの方に読んでいただきたいと思っています」

 皇太子さまはこれまで170以上の山を経験された“山男”として知られている。手書きではなかったというその原稿は「歴史と信仰の山を訪ねて」と題された。

《私は幼少の頃から、「道」というものに大変興味があった。その発端は、小学生の時に私の住む赤坂御苑(赤坂御用地)内に鎌倉時代の古道が通っていることを知ったためである》

 交通手段が車となった今、山は歴史を知る格好の場所である、という。

《私にとって信仰の山への登山は、過去を偲びながら歩む生きた歴史探索なのである》

 そして、女人禁制で知られる大峰山(山上ヶ岳)や中世以来、修験道の山として栄えた八ヶ岳の権現岳などの思い出を綴っておられるのだ。先の記者が解説する。

「殿下は最近、雅子さまや愛子さまとともに那須の山には登られましたが、重装備を必要とする泊まりがけの登山にはお出かけになっていません。折しも、生前退位の報道が過熱する中、即位することになればご公務のため登山に行けないことは覚悟されているはずです。これを良い機会に自身の山岳考をまとめたいという思いがあったのではないでしょうか」

“登山家”としての言わば、集大成である。

「週刊新潮」2016年10月6日号 掲載

新潮社

最終更新:10/9(日) 5:56

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