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投信嫌いの株式投資家にあえてオススメのファンドは

会社四季報オンライン 10/10(月) 20:11配信

 日本株投資をしている人の多くはおそらく、投資信託を買うことに対して否定的ではないか。その理由? 「コストが割高だから」「人に運用してもらうのが嫌だから」「成績が悪いから」……。

 これらの理由については、「おっしゃるとおり」と言わざるをえない面もある。コストは確かに投信のほうが割高だ。楽天証券で株式を売買した場合の手数料は、「ワンショットコース」で約定代金100万円までが609円(税引前)だ。率にして0.06%。買って売るという往復の手数料でも率にして0.12%にとどまる。

 これに対して投信はどうかというと、アクティブ運用のファンドだと購入時に2%程度の手数料が取られるとともに、年間1.5%程度の信託報酬が掛かる。売買時のみに掛かるコストだけで比べてみても、明らかに投信は不利だ。

 「人に運用してもらうのが嫌だから」という理由は、人それぞれ考え方や好き嫌いの違いがあるので、もし自分の大事なおカネを他人に運用してもらうのが嫌ならば、やらなければいいだけの話である。

 ただ、どうして人に運用してもらうのが、嫌なのだろうか。それは、「投信の運用成績が悪いから」という理由と大きく関係している。逆に、運用成績のいいファンドばかりが存在していたら、多くの人は何も文句を言わず、たとえ日本株投資をしている個人であったとしても、投信を選ぶに違いない。

 現実にはあり得ない話だが、安定的に年20%のリターンを実現している日本株ファンドがあったとしたら、一部のカリスマトレーダーでもないかぎり、黙って投信を買ったほうが有利に運用できるはずだ。日本株投資で毎年20%のリターンを継続的に実現させるのは、容易なことではない。

 とはいえ、「現実にはあり得ない話」と書いたように、そのような日本株ファンドは存在していないし、もし本当にごく一部、そのような日本株ファンドがあったとしても、それを探し出すのがまた困難だ。追加型株式投信にカテゴライズされているファンドの本数は8月末時点で5462本を数える。

 つまり、優秀なファンドマネジャーが運用しているファンドを見つけるのは、将来性有望な日本企業を選ぶことよりも難しいのだ。そう考えると、「投信なんて買わないほうがいい」と考える個人投資家が一定数存在するのは仕方がない。

■ ETF以外にも割安のインデックスファンドが登場

 それでも日本株のトレーダーが投信を買う意味は、「分散投資効果」という点において「あり」だと思う。リーマンショック以降、株式という資産クラスで見ると、外国株も日本株と似たような値動きをしており、分散投資効果はないという意見もあるが、国が違えば経済構造も基本的には異なる。長期で見れば、異なる値動きになる可能性は高い。

 したがって、日本株をすでに保有しているならば、投信は日本株を含まない、海外市場全体に投資するファンドを選ぶのが合理的だ。

 加えて、コストの安さという点で選ぶなら、やはりインデックスファンドだろう。これまでインデックスファンドといえばETFが、信託報酬の安さだけでなく売買コストも株式委託手数料が適用されるため注目されてきたが、最近ではETF以外のインデックスファンドも、コスト面ではかなり頑張っている。信託報酬率はETF並みで、購入時の手数料を取らないノーロードタイプが増えているのだ。そうなると、トータルでかかるコストは、むしろETF以外のインデックスファンドのほうが有利かも知れない。

 ETFは毎月の定額積み立てができないが、ETF以外のインデックスファンドなら、それも可能だ。分散投資効果を高めたポートフォリオを長期的に保有するならば、海外株式への投資部分は、インデックスファンドの定額積み立て投資によって、時間を掛けて構築していくのがいいだろう。

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最終更新:10/11(火) 11:51

会社四季報オンライン