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包帯パンツ、肌理(きめ)が決め手の気持ちよさ

NIKKEI STYLE 10/11(火) 7:47配信

 肌触りについては敏感な日本の消費者の間で、「やみつきになる着心地の良さ」が評判の下着や婦人衣料が人気を呼んでいる。えりすぐりの上質素材ゆえ体にフィットし、ストレスを感じない。高額ながら、未体験の「肌理(きめ)」の触感が決め手となり、口コミでリピーターの輪が広がっている。活動的な女性やシニアの増加も好調な売れ行きを支えているようだ。

■伸縮性抜群

 「もう『包帯パンツ』しかはけませんね」。都内の男性会社員(42)が愛用する下着は何とも不思議な名前。「伸縮性がすごく、はき心地が快適で、ゴルフのプレー中もズレない」。仲間に教えたところ「どこで買えるの?」と話題になり愛用者も増えた。
 この男性用下着、名前の通り素材は包帯生地だ。メッシュの編み地特有の通気性や伸縮性が売り物で、ログイン(東京・渋谷)の野木志郎社長が開発した。通販会社勤務を経て、ワコールの女性用ショーツの縫製を請け負う父の会社を継いだ。「2002年のサッカーワールドカップ(W杯)を見に行った時、アスリート用パンツを作ろう、とひらめいた」
 一般的な男性用パンツは、激しい運動をすると汗で不快になるうえズレてしまう。その難題を克服できるのが風合い抜群の包帯生地だった。商品開発に際しては生地の耐久性を高めると同時に、「肌当たりに違和感があるものは徹底的に排除した」。尻のカーブに沿うデザイン。縫い目の凹凸をなくす工夫。通常は背中側に付いてチクチクする洗濯表示は、パンツ正面につけたブランドロゴの裏側に。
 第1号の商品は2007年に完成した。一般的なパンツに比べて通気性は約7倍。ユナイテッドアローズや伊勢丹新宿本店が「面白い」と置いてくれたが、当初は鳴かず飛ばずだった。
 転機は08年に発売した新シリーズ「甲冑(かっちゅう)パンツ」。派手な甲冑のプリントは歴女ブームも手伝って注目を集めた。巨人軍の選手がこれをはいて日本一になったという報道も追い風になり、昨年始まった米歌手マドンナのワールドツアーのステージでも使われた。
 包帯パンツは現在、形は20種、色・柄はそれぞれ20種ほどで5サイズを展開。価格は税別2800円~8800円ながら年間10万枚を売る。スポーツ選手やミュージシャン、アクティブな中高年の増加を映して、50代以上の男性顧客の伸びが目立つ。病院の入院患者の支持も高い。ウエストゴムなしのタイプは腹圧がかからない利点があるからだ。
 肌触りの良さの追求は、着る人を様々な「ストレス」から解放することにつながる。例えば都市生活者を中心に増えている、アレルギーを気にする人にとっては、肌に負担をかけない生地のキメ細やかさ、滑らかさはこだわりたいところだ。
 最近のファッション事情も「肌にフィットする着心地のいいアイテム」の需要を生んでいる。一つは3年ほど前から台頭してきた「エフォートレス(肩の力が抜けた)ファッション」のトレンド。とことんリラックスできる衣服を好む消費者が、肌にストレスを感じないインナーなどを求めている。

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最終更新:10/11(火) 7:47

NIKKEI STYLE

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