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BOOM BOOM SATELLITESの川島道行、脳腫瘍のため逝去、享年47歳

ローリングストーン日本版 10/11(火) 12:22配信

2016年10月9日午前5時12分、BOOM BOOM SATELLITES川島道行が、約20年間の壮絶な脳腫瘍との闘いを経て、47歳という若さでこの世を去った。

BOOM BOOM SATELLITESが語る、脳腫瘍再発と戦いながらの壮絶な曲作り

2016年10月9日午前5時12分、BOOM BOOM SATELLITES川島道行が脳腫瘍のため逝去したと、所属レーベルでもあるソニー・ミュージックが声明を発表した。今年1月から家族の看病の元、自宅療養をしており、最後は苦しまずに家族に見守られて旅立ったという。

1990年に結成された中野雅之(プログラミング/ベース)と川島道行(ヴォーカル/ギター)からなるエレクトロニック/ロック・バンド「BOOM BOOM SATELLITES」。97年、ヨーロッパでデビューし、海外の多くのクリエイターから愛され、日本を始め世界で活躍をしてきた二人。デビュー年に脳腫瘍を発病し、以来病と闘いながら、アーティスト活動を続けてきた。2014年4度目の脳腫瘍再発で余命2年と宣告されるが、治療を続けながら中野と共にアルバムを完成させた。2015年7月、フジロックの翌日に5度目の脳腫瘍再発が発覚し、2015年9月に活動休止を発表。その後も制作活動を止めることはなく、ギリギリまで命をかけて音楽に向き合った。2016年6月22日、最後の作品となった『LAY YOUR HANDS ON ME』をリリース。アルバム制作後は、家族の看病の元、自宅療養をしてきたが、2016年10月9日(日)午前5時12分、家族に見守られながら、苦しまずに旅立ったという。

ローリングストーン日本版は、2015年1月、川島へインタヴューを行っている。余命宣告を受けたばかりの中、9作目のアルバム『SHINE LIKE A BILLION SUNS』の壮絶な制作現場において、「どんな局面でもずっと音楽を続けてきた。いよいよ"死にます"と言われた段階でも。」と語っている。「中野さんに『この時期までに歌を作って録り切れば、あとは自分が責任を持って作品にするから大丈夫』って言われて。常日頃、そういう馴れ合いみたいな優しさをお互いにかけ合うことってなかったんですよ。だから、俺はそこで初めて安心感を得たんです。これがこの世に残す最後の作品だと、その時期は思っていたから。中野さんは俺に対して、ずっと"これで大丈夫か?"とか"その生き方で合ってるのか?"ってことを言っていた。死に直面しても言い続けていた。」
それに対し、中野は「濃密な時間だったと思います。20年以上・・・川島君と知り合ってからは約25年なんですけど。ちゃんとゴールしたなと思えているから、幸せだなと。クリエイターとしては、言うことないなと。ある作品をもって、"これが最後の自分の分身です"と言えるアーティストってそんなにいないと思うんです。ただ、川島君が音楽をやりきった満足感を手に入れているかどうかは、実際のところはわからなくて。でもファンの方には"川島君はやりきりました"って胸を張って言えます。"どう生きたか"のほうが何百倍も大事なわけで。川島君はちゃんと生きたから、かわいそうではないです。20年近く、手を抜かなかったから。」と本誌インタヴューに語っている。

最後の作品の、最後の収録曲『NARCOSIS』は川島が息を吸い込む音=ブレスで終わっている。つまり、BOOM BOOM SATELLITESの作品として最後に放った音は川島のブレスなのだ。「僕が過去の川島君のブレスをたくさん集めておいたひとつです。日常的に川島君の声を録ってきたので。ブレスって次の一音を出すための音じゃないですか。"せーの!"で歌う瞬間のために空気を吸った音。僕はずっとその音を、録音ボタンを押しながら聴いてきた。声が出るぞっていう瞬間なんですね。だから僕にとってすごくワクワクする音なんです」と、26年近く共に過ごした中野は、ローリングストーン日本版へこう語ってくれた。

また、公式HPにて、中野が以下コメントを発表している。


10月9日午前5時12分、BOOM BOOM SATELLITESのボーカリスト川島 道行が旅立ちました。ようやく不自由な身体から解放されて、今頃は世界中を飛び回っているのではないかと想像しています。悲劇ではなく人生のゴールとハッピーエンドを手に入れた瞬間でした。今迄沢山のファンに愛され、歩んでこれた川島道行とBOOM BOOM SATELLITESは本当に幸せ者です。川島道行に代わって改めてファンの皆様、今迄携わって頂いた関係者の皆様に感謝の意を伝えます。

「今迄支えてくれてありがとう。これからも僕たちが創った音楽を、
共に過ごした時間と記憶を大切に、力強く生きていってください。」

「そして、最後に一言だけ言わせてください。ブンブンサテライツでした!!」

中野 雅之


なお、通夜並びに葬儀は近親者・関係者のみで執り行い、後日、ファンのに向けた「お別れの会」を催す予定とのこと。

Text by Kanako Mori(RSJ)

RollingStone Japan 編集部

最終更新:10/11(火) 12:22

ローリングストーン日本版

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