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実はいま話題の世界企業! 早稲田出身の「時価総額トップ企業」の経営者は誰?

NIKKEI STYLE 10/12(水) 13:40配信

意外な世界企業の経営者とは

 「早稲田大学出身で、時価総額トップの企業経営者は誰でしょうか」。早稲田大学ビジネススクールでグローバル経営が専門の池上重輔准教授にこんな質問をぶつけてみた。出身者ではユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長らが有名だが、時価総額では国内でもトップテンに入っていない。慶応義塾大学出身の時価総額トップの経営者は割と簡単。トヨタ自動車の豊田章男社長だ。トヨタの時価総額は約20兆円と日本企業では断トツだからだ。では早稲田は? 実は意外な世界企業の経営者がいる。

 答えは「韓国のサムスン電子会長の李健熙(イ・ゴンヒ)氏でしょうね」(池上准教授)。9月末時点ではサムスン電子の時価総額は2295億ドル(約23兆6千億円)で、世界ランキング20位以内に入り、トヨタをも上回っていた。確かに李健熙氏は早稲田大学商学部の出身だ。1965年に卒業、2010年には早稲田大学から名誉博士学位を贈呈されている。実はキャンパス内には「李健熙記念図書室」もある。その父で創業者の李秉●(●は吉が二つ。イ・ビョンチョル)氏も早稲田で学んだ。李健熙氏は子供の頃から東京で多くの時間を費やし、大の日本通である。

垂れ込める暗雲、トップの座を維持できるか

 しかし、サムスン電子には暗雲が垂れ込めている。李健熙氏は14年に倒れ、現在も入院中だ。実質的なトップは長男の李在鎔(イ・ジェヨン)氏が担う。同氏も日本とは関係が深い。韓国トップのソウル大学出身だが、慶応義塾大学大学院で経営学を学び、ハーバード大のビジネススクールにも通った。サムスン電子でも順当に出世し、現在の肩書は副会長だ。

 李健熙会長の強烈なリーダーシップの下で、サムスン電子は半導体分野の世界トップ級企業に躍進、アップルと覇を競うスマートフォンの世界2強にのし上がった。しかし、再び逆境が襲う。新型スマホ「ギャラクシーノート7」の発火問題が起こり、生産・販売を打ち切る方針だという。ここ数日、サムスン電子の株価は大幅に下落している。

 サムスン電子はこの危機を乗り切れるのだろうか。実は同社を世界的な電機大手に変えたのもある日本人の助言だった。同社の顧問だった福田民郎氏は1993年にサムスンのデザインや品質などに問題があるとのリポートまとめた。これを受け、李健熙氏は「妻と子供以外はすべて変えろ」とグループ全社員に命じた。「量から質へ」の経営のカジを切った。日本の電機大手を徹底的に研究し、品質を高めた。

 李健熙氏は三男坊だった。激しい兄弟間の競争を経てグループ総帥の座を勝ち取った。一方の李在鎔氏は一人息子だ。元サムスン電子の日本人エンジニアは「頭はいいと思うが、剛腕だった父親には及ばないだろう。リーダーとしての力量は未知数」と語る。病気療養中の李健熙氏の容体は全くうかがい知れない。サムスン電子は、早稲田出身の時価総額トップの企業の座を維持できるだろうか。
(代慶達也)

NIKKEI STYLE

最終更新:10/12(水) 18:12

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