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パート勤務にも社会保険加入の適用拡大がはじまる! 税金まで考えた得損勘定について(藤尾智之 税理士・介護福祉経営士)

シェアーズカフェ・オンライン 10/12(水) 7:31配信

女性の社会進出の後押しとなるように配偶者控除の廃止と夫婦控除の創設が議論されてきましたが、急きょ先送りとなりました。そのような中、社会保険では、短時間労働者の一部について適用拡大政策が始まりました。

平成28年10月からパートで働いている方も条件を満たせば社会保険に強制加入となります。共働き夫婦の場合や独身の場合では、いったい得なのか損なのかそれぞれについて試算してみました。

■パート勤務でも社会保険加入となる条件
政府広報オンラインや厚生労働省のホームページでも広報されていますが、条件は下記の通りです。

・所定労働時間が、週20時間以上
・月額賃金8.8万円以上
・勤務期間は1年以上の見込み
・学生でないこと
・従業員規模501人以上の企業に勤めていること

上記の条件のほか、細かな例外規定もありますので、ご不安な場合はお勤め先か年金事務所に確認が必要です。

■夫の給料400万円、妻パート給料103万円(社会保険非加入)の場合
夫の年間給料を400万円とし、そのうち配偶者手当を年間12万円として仮定してみました。夫は社会保険に加入し、妻は当然に被扶養者です。配偶者控除38万円ももちろん受けられます。この条件を元に夫の手取り額を計算すると約333万円となります。

妻はパート給料全額の103万円が手取りとなります。世帯の手取り額は約436万円です。

■夫の給料388万円、妻パート給料120万円(社会保険加入)の場合
夫の年間給料に含まれていた配偶者手当が社内規程に基づいてもらえなくなったと仮定し、年間給料を388万円と仮定します。夫の社会保険加入に変動はありませんが、妻は夫の会社の社会保険から外れました。所得控除は妻の所得が増えたことで、配偶者控除から配偶者特別控除に変わり、控除額は21万円となります。この条件を元に夫の手取り額を計算すると約324万円(-9万円)となります。

妻は103万円の壁を越え、給料は120万円となるように労働時間を増やして働くことにしました。新たに社会保険料を支払うこととなったため、手取り額は約102万円と、労働時間が増えたにもかかわらず扶養控除内で働いていた方が多かったという結果となりました。世帯の手取り額は、426万円(-9万円)です。

以上から、夫の扶養範囲内で働く妻が社会保険に加入すると世帯手取り額は減るということがわかりました。

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最終更新:10/12(水) 7:31

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