ここから本文です

本田圭佑1トップでハリルホジッチ延命。勝ち点1の代償は高くつく

webスポルティーバ 10/12(水) 17:30配信

 グループ内で最も強そうな相手とアウェーで戦い、勝ち点1をゲットした。オーストラリア戦の結果に胸をなで下ろしている人の方が多数派だろう。だとすれば、こちらの立ち位置は少数派になる。いつもの予選なら胸をなで下ろしているかもしれないが、今回に関してはそうした気持ちにはなれない。

【写真】アウェーで引き分けた日本代表、ハリルホジッチ監督は苦悶の表情を浮かべる

 今回、勝ち点1を上乗せしたことで、以前より日本のポジションは少しよくなった。試合前より当確ラインである2位以内に近づいたことは確かだ。その視点で言えば、胸をなで下ろしたくなる気持ちは分からないではないが、それは日本のレベルが大幅に下がったことの証拠でもある。

 これまで、W杯予選は突破して当然だった。その確率は、8割はあった。「絶対に負けられない戦い」と視聴率アップを狙うテレビが危機感を煽っても、ファンには余裕があった。突破は半ば当たり前。本大会でベスト16を狙う勢いで、観戦していた。

 しかし、今回はそんな余裕は全くない。本大会に出場しても、出るだけに終わる可能性は、初めてW杯に出場した98年大会より高そうに思える。つまり、今回を含めた6大会の中で、最も期待が持てない状態にある。なんとか本大会に辿り着けば万々歳。

 僕が不満に感じるのは、この限りなく沈滞したムードだ。オーストラリアにアウェーで引き分けても、それは少しも払拭されていない。期待感が抱けるようなサッカーに変身したわけでは全くない。むしろ不安をため込む結果になった。

 勝利は勝ち点3。引き分けは1。負けは0。引き分けと負けの間に勝ち点差は1しかない。だが、この勝ち点1でハリルホジッチのクビはつながった。だとすれば、暴論を承知で言えば、僕は0の方がよかったとさえ言いたくなる。監督が代わり、その結果、沈滞したムードに終止符が打たれるなら、安い代償だ。そちらの方が大歓迎。ハリルホジッチが監督をしている限り、流れが変わることはないと主張したい。

 オーストラリア戦。引き分けることができた理由は、岡崎慎司の欠場と大きな関係があった。ケガに病気も加わったという話だが、その産物として生まれたのが、本田圭佑の1トップだ。いつ以来だろうか。ハリルジャパンでは初だと思う。ザックジャパン時代でも数えるほど。これは2010年南アフリカW杯本大会を戦った岡田ジャパン時代の作戦だ。

 南アW杯本大会の1年近く前から僕が主張してきた考えでもあったので、特別な感情を抱きたくなる作戦でもあるのだが、いま本田がそこに座るメリットが、オーストラリア戦ではいかんなく発揮されていた。

1/3ページ

最終更新:10/12(水) 17:30

webスポルティーバ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

Sportiva

集英社

Sportivaムック
11月10日発売

定価 本体1,389円+税

フィギュアスケート特集
『羽生結弦 未来を創る人』
■羽生結弦 インタビュー、エッセイ
■羽生結弦 フォトギャラリー