ここから本文です

30代から寝たきり予備軍を急増させる “悪い歩き方”とは

週プレNEWS 10/12(水) 15:00配信

30代、40代ともなれば、日々の疲れが残り、肩こりなどカラダの不調を実感するサラリーマンも少なくないはず。「20代の頃はまだ若かったな~」なんて思いが、ふとよぎる。

それでも「最近、忙しくて運動不足だし…」と甘く考えがち? しかし、筋肉量の減少に気付かず、もうすでに“寝たきり老人”の“予備軍”になっているかもしれないのだ。

そう警鐘を鳴らすのは、元東京警察病院リハビリテーション室長、現メディカルクロッシングオフィス代表として10万人以上にリハビリ指導してきた野呂田秀夫(のろたひでお)氏。一般的にはまだバリバリ働いている世代のはずなのに、なんとも信じがたい話だが…。

「街で30、40代の歩いている姿を見ていると、将来、寝たきりになりそうだなと感じます。半分ほどではないけど、かなり目立つ。全体的に筋力が弱まっているんでしょうね。30代で体がさび付いているわけですよ」

筋肉は30歳あたりから年々1%ずつ低下していくそう。さらに、そのままにしていれば、筋肉の萎縮や、関節の可動域も狭くなって、体がどんどん“さび付いていく”というのだ。

「60代、70代になれば、30%も筋力は落ちているわけですよ。そうすると、何が起きるかというと、今さら運動しようと思っても、腰痛やひざ痛なんかの症状が出てしまって、運動自体が難しくなってくる。だから、30代から筋力維持しないとダメなんです」

ちなみに近年、50代以降に「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」(以下、ロコモ)が急増しているそう。「ロコモ」とは、筋肉や関節などの運動器に障害が発生し、歩行や日常生活に障害をきたす症状のこと。メタボリックに続く“新たな国民病”とも言われているのだ。

このように、30代からの運動が必要な中、特に野呂田氏が重要視するのは『足腰力』。『足腰力』とは「姿勢よく軽快に、そしてパワフルに歩き回れる足腰の力」だ。つまり、これが衰えなければ、老後、寝たきり状態になりにくい。しかし、現代の30代、40代はこれが低下しているという。

「『足腰力』が低下すればするほど、歩行に疲れが出たり、膝や腰に負担がかかります。すると、さらに歩かなくなるという、負のスパイラルに陥る。40代くらいならまだ仕事で歩く機会はあるでしょうけど、50代や定年後になれば外に出る機会もグッと減り、寝たきりになっていくのです」

では、その足腰力をつけるためには、どうしたらいいのか。野呂田氏は「ただ歩けばいいのではない」という。



「最近は健康を気にしてウォーキングしている人もよく見かけますが、『歩き方』がよくない人が多い。スマホを見ながら歩いてる人に顕著ですが、歩幅が小さく、ひざが曲がり、背すじも曲がっていたり、体に余計な力が入った状態です。悪い歩き方のままだと、筋肉が鍛えられないだけでなく、膝や腰などに負担がかかって、腰痛などを悪化させてしまいます。」

街で見かけるサラリーマンの多くが、この“悪い歩き方”に当てはまるという。では、正しい歩き方とは?

「まず、胸を張って10m先を見ながら、膝を伸ばしたまま足を前に出してください。かかと→つま先の順で着地したら、親指を踏み込んで前に出る。この時、胸と腰がしっかり前に出れば問題ありません。膝を伸ばそうとすると、背すじも伸びて骨盤が正しい位置に置かれます。さらに、歩幅も大きく、慣れればスピードも上がります」

膝が曲がったり、足裏全体で着地や踏み込んでいる人は、この歩き方をすると、かなりぎこちない動きになるはず。

そしてもうひとつ、意識するのは「骨盤の動き」。足で歩くのではなく、骨盤で歩くのだ。

「ただ歩いていると、足だけ動かすことになります。骨盤を動かすことで、背骨を支柱に体がひねられ、自然と肩も動いて腕も振られるのです。足から上半身まで全てが連動して動いて『歩く』となるのです」

モデルウォーキングはまさにこの動き。骨盤を動かすというのがわかりにくい場合は、股関節の付け根、腰骨を前に出すイメージをするとやりやすい。

■続編⇒『大事なのは大腰筋! 姿勢が悪いと“正しく歩けない”理由』

●取材協力/野呂田秀夫先生
メディカルクロッシングオフィス主宰。東京警察病院リハビリテーション科室長、顧問を経て現職。またNPO法人格闘メディカル協会会長、財団法人日本スポーツ・芸術サポート財団特別顧問。長年、総合リハビリテーション分野、スポーツリハビリでの治療ケアに携わる。近著は「一生歩ける! 寝たきりにならないための『足腰力』」。

(取材・文/鯨井隆正 撮影/五十嵐和博)

最終更新:10/19(水) 15:37

週プレNEWS

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊プレイボーイ

集英社

No.51
12月5日(月)発売

特別定価470円(税込)

トランプが仕掛ける新条約が鬼すぎ!/アス
トンマーティンCEOを独占直撃!/スマホ
3大キャリアを卒業しよう【グラビア】馬場
ふみか/鈴木ふみ奈/松本愛/三城千咲 他

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。