ここから本文です

SMEのサービスでKISSのジーン・シモンズ宅を体験

日経トレンディネット 10/12(水) 12:23配信

 音楽大手ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)がVRコンテンツ配信会社の米Little Star Mediaと提携し、VRコンテンツ配信サービスに乗り出した。2016年9月28日にAndroidとiOSに対応した専用アプリ「Littlstar Japan」を公開。このアプリを使用することで、スマートフォンで360度動画を視聴できる。

【関連画像】「Littlstar Japan」ではそのままでも360度動画を視聴できるが、2画面に分かれたVRモードにすると「Google Cardboard」や「ハコスコ」でより没入感を得られる

 アプリで提供するのは、Little Star Mediaが運営するVR専門のコンテンツプラットフォーム「Littlstar」で配信されている360度動画だ。LittlStarは2014年に立ち上がり、6500本を超える360度動画を公開、米国を中心に170カ国で視聴されている。小規模なクリエイター集団から、米国のニュース制作会社ABC News、米国のテレビ局Showtimeといった大手までがコンテンツを提供しており、その規模は世界有数だ。米ウォルト・ディズニー・カンパニーのベンチャー企業支援策「アクセラレータープログラム」の対象企業にも選ばれている。

 SMEはこのLittlstarのアジア向け事業を担当し、360度動画のローカライズや国ごとのアプリトップ画面の編成、独自コンテンツの配信などを行う。すでに日本独自のコンテンツとして、ロックバンドKISSのメンバー、ジーン・シモンズとポール・スタンレーの邸宅内を見回せる360度動画などを公開した。

 なぜSMEがVRコンテンツの配信サービスを手がけるのか。米企業との提携の道を選んだのはなぜなのか。同社のデジタルコンテンツグループの田中茂樹プロデューサーと、同VRチームの飯田貴晴チーフプロデューサーに話を聞いた。

自社でトライするもコンテンツが集まらなかった

 田中、飯田両氏によると、同社がVRへの取り組みを始めたのは2015年の2月。次世代のコンテンツとしてVRに注目が集まるなかで、同社所属のアーティストであるポルノグラフィティの360度動画を他社プラットフォームで配信したり、自社で「panovi」という360度動画視聴アプリを公開したりしていた。

 「ただ、自社でコンテンツを集めるのは難しいと感じた」と田中氏。2015年8月にVRコンテンツを100本集めるプロジェクトを実行したが、集まったのは70~80本だったという。そんなときに出会ったのがLittle Star Mediaだ。「当時は今ほどVRが盛り上がっておらず、Little Star Mediaも5~6人の小さな会社だったが、『VR界のhuluになりたい』と言っていたのが印象的だった」(田中氏)。すでに約6500本のコンテンツを揃え、その質も高かったことから、提携を決めた。

 Little Star Mediaは「ビジネスモデルも興味深かった」と田中氏は言う。というのも、Littlstarでは、制作者がコンテンツを無料で配信できる。容量5GBの範囲内ならアップロードは自由だ。それをLittle Star Mediaでチェックし、良質なコンテンツはアプリ内で目立つように編成するなどして、プラットフォーム全体の質を担保している。

 また、Little Star Mediaは自社でコンテンツを制作しない。VRコンテンツを制作したいと考える企業があれば、制作プロダクションを紹介する。ここでも紹介料などは取らないという。このようにVRコンテンツの制作、配信のハードルを下げることで、まずはVRコンテンツの数を増やしてきたのだ。

 コンテンツ数を確保したところで、来年以降、Little Star Mediaが取り組むのが、VRコンテンツのマネタイズだ。広告収入に加え、コンテンツごとに課金するペイド方式、一定期間見放題のサブスクリプション方式、割引などの特典が受けられるクーポンコードなどを組み合わせ、コンテンツ自体の有料化を図る。

 ただ、「日本で展開するLittlstar Japanはまだそこまでは行けない。まずはLittle Star Mediaが海外で歩んだのと同じように、コンテンツを充実させ、知名度を上げることだ」(田中氏)。

1/2ページ

最終更新:10/12(水) 12:23

日経トレンディネット

記事提供社からのご案内(外部サイト)

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。