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阿川佐和子 バッシングされた「置き去り父親」に同情的

NEWS ポストセブン 10/13(木) 16:00配信

 何かと世間を騒がせることも多い有名人の“2世”。親が甘やかした結果なのでは? などといわれることもあるが、そればかりではない。あまりにも厳しく理不尽すぎた阿川佐和子さん(62才)の「強父」が注目を集めている──。

 阿川さんの父は、昨年亡くなった作家の阿川弘之さん(享年94)。父との思い出を綴った『強父論』(文藝春秋)が、ベストセラーになっている。阿川さんは「何がそんなにウケているのかわからないが、父がかなり珍しい動物だということは認めます」と話す。

 生前から「父を讃える本を出すな」と言われていた阿川さんは、いかに父が無茶苦茶な人で家族がひどい目にあわされたかを丹精込めて書いた。

 例えば、幼稚園のときに体験した「恐怖の夕餉事件」。家族で食卓を囲みながら、父に幼稚園であったことを「今日ね、幼稚園でね」と話し始めるやいなや、「何が言いたいんだ! 結論から言え!」と怒号が飛ぶ。あまりの剣幕に泣き出した阿川さんを、「食事中に泣くな、黙って食べなさい」とさらに叱る。阿川さんは、「怖くて悲しくて吐きそうだった」と当時を振り返る。

 自分の誕生日でも、気は抜けない。「何が欲しいんだ?」と聞かれ、何と言えば怒られずに済むかとあれこれ考えているうちに、「そうだ、うまいものを食べに行こう」と勝手に決められてしまう。もちろん、文句など言えるわけではなく店についてゆく。会計を済ませて外に出ると夜の風が肌寒い。思わず、「うわ! 寒い」と叫ぶと、「どういうつもりだ」と鬼の形相。「お前の誕生日だからとわざわざ来てやったんだろう。まずは『ごちそうさま』だろう」。

 戦後生まれの阿川さんが子供だったころは、弘之さんほどでなくても、こんなふうに派手に怒鳴る父親はそんじょそこらにいた。弘之さんと同世代の佐藤愛子さん(92才)も『九十歳。何がめでたい』(小学館)で、当時の父親像についてこう綴っている。

《好きも嫌いもない、ただ怖い存在だった。子供の気持なんか何もわかってくれない、わかろうともしない人たちだと思うけれども、向うの方がエライのだから仕方がない。》

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最終更新:10/13(木) 16:00

NEWS ポストセブン

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