ここから本文です

「前田敦子の悩みを聞いて」 被害116億円・詐欺幹部逮捕

週刊文春 10/13(木) 12:01配信

 AKB48のメンバーなどになりすましてカネを騙し取っていた出会い系詐欺グループの幹部が、海外逃亡の末に警視庁に逮捕されていたことが今月、明らかになった。被害総額はなんと116億円。

 警視庁担当記者が解説する。

「逮捕されたのはIT会社『フリーワールド』幹部の男(38)で、1年半の逃亡生活の末、9月下旬に台湾から帰国してまもなく逮捕されました。詐欺グループは、メールなどで芸能人やその関係者になりすまして連絡を取って出会い系サイトに誘導し、何度も有料のメッセージ送信を繰り返させる手口で116億円を荒稼ぎしていたようです。2013年以降、この事件で30人が逮捕されています」

 グループがなりすましていたのは、AKBのほかに嵐、EXILEのメンバーなど。

 捜査関係者が話す。

「なりすましメールなどを送る“サクラ部隊”は百数十人もいた。担当者のなりすましの物語を引き継いだり、上司に相談するなど、組織的に周到で、会話も巧妙だった」

 136万円を騙し取られた40代男性の場合は、最初にフェイスブックなどを通じてメッセージが届いた。

〈僕は(当時AKBの前田)敦子のマネジャー。彼女は悩んでいる。連絡先を教えるので相談に乗ってもらえませんか〉

 これが12年4月のこと。〈口の軽いファンには話せない悩みを聞いてほしい〉という。さらにマネジャーの上司を名乗る男がたたみかける。

〈マネジャーが勝手にやって申し訳ない。本人の連絡先は教えられないので、このサイトで連絡を取ってほしい〉

 そこから、送信するたびに500円課金される出会い系サイトでのやりとりが始まる。実際にAKBの握手会当日には、前田本人を名乗る人物からこんなメールが来た。

〈握手会終わりました。いろいろ言われたけど、今まで考えてきたことを保ちつつ成長していこうと思います〉

 男性はコロリと騙され、メールを2000回以上やりとりして現金を騙し取られた。

「他にも〈すっごく不安なんです。グループを卒業した今、頼れる人が他にはいない〉など、尤もらしい内容の嘘もあった。被害男性らは真剣に前田を助けていたつもりだったようだ」(前出・捜査関係者)

 グループにはまだ逮捕されていない黒幕もいるという。


<週刊文春2016年10月20日号『THIS WEEK 社会』より>

「週刊文春」編集部

最終更新:10/13(木) 12:06

週刊文春

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊文春

文藝春秋

12月8日号
12月1日発売

定価400円(税込)

~『ユニクロ帝国の光と影』
ジャーナリスト横田増生の渾身ルポ~
<ユニクロ潜入一年>

【緊急特集】医療・健康の「常識」「非常識」 ほか

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。