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【2016年ドラフト候補】超高校級、4者4様の個性あふれる“九州BIG4”の進路選択。九州地区は今年も大豊作

ベースボールチャンネル 10/13(木) 12:10配信

甲子園出場かなわずもスカウトが注目

 今年の九州高校球界において素材、実力、将来性の点で「超高校級」と評された4人の右腕投手がいる。

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 山本由伸(都城)、太田龍(れいめい)、梅野雄吾(九産大九産)、浜地真澄(福岡大大濠)である。残念ながら春夏の甲子園でその才能を披露することは叶わなかったが、スカウトの注目を集めた男たちだ。

“BIG4”とも称された彼らは、生い立ちも性格も、そして投手としての個性も四様で、いずれも甲子園出場を逃しているという点を除いては、完全に別個のキャラクターとして際立った。

 そんな4人が、次のステップに向けて踏み出す時が来た。ここでも四様の進路選択を行なった4人のキャリアを、ドラフトを間近に控えた今こそ振り返ってみたい。

風のように先頭を駆けた怪腕

 150キロという数値以上に、抜群の生命力を帯びた直球が一番の持ち味だ。都城の怪腕・山本由伸はカミソリのようなキレ味を誇り、177センチ、77キロという見た目の細さをまるで感じさせない説得力充分のシロモノを投げ込む。さらに豊富な変化球を交えた組み立ての巧みさと内野手出身ならではといえるフィールディングのキレ。投手として必要な能力の多くを、高いレベルで備えている。

 岡山県備前市で生まれ育ち、高校から幼なじみの縁を頼って都城へやってきたため、山本の出現は九州地区に巻き起こった突然の疾風といった感があった。

 山本は1年夏からベンチ入りし、三塁手としてスタメン9番を打った。その後、本人の希望もあって投手に専念するやいなや、眠らせていた才能はド派手に開花するのだった。

球速は投げるごとに加速し、2年春の沖縄遠征で147キロを計測。上級生が抜けたその年8月の新人戦では、なんと151キロを計時している。150キロの大台到達が4人の中ではもっとも早かったことから、BIG4の中でも常に最上位の評価を集めていたのが山本だ。

 前述のように変化球もカーブ、スライダー、カットボールの軸球に加え、スプリット、ツーシーム、チェンジアップと多彩で、いずれも「振らせる」「打たせる」「ファウルを取る」といった意図通りに制球できる点も大きく評価されている。

 最後の夏は残念ながら3回戦で姿を消したが、片鱗は存分に見せつけた。とくに初戦の“難敵”延岡学園戦では、7回2/3を投げて被安打3、1失点(自責0)。11奪三振の快投で視察に訪れた20人超のスカウトを唸らせた。「点を取られてからが自分の投球」と言うように、2回に先制されて以降は随所でギアを上げ相手打線を翻弄。「勝負どころでオン・オフの切り替えができていた。非常に投球がうまい」というスカウト評が、そのまま山本の投球スタイルを表現している。
 
この試合でサンマリンスタジアム宮崎のスピードガンは最速147キロを計測したが、ネット裏のスカウトガンでは149キロを叩いた。疾風のように出現し、大躍進を遂げた高校生活は風と共に過ぎ去っていったが、近未来への眺望を自らの手で大きくこじ開けることができた2年3カ月だった。

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最終更新:10/13(木) 12:10

ベースボールチャンネル

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