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【MLB】持ち前の制球力を失った前田健太。真価問われる「10月の野球」で輝きを発揮できず

ベースボールチャンネル 10/13(木) 16:30配信

試合前、敵将は警戒も……

 ドジャース・前田健太のポストシーズン初登板は散々な結果に終わった。ナショナルズとの地区シリーズで10日の第3戦に先発。勝てば突破へ王手という試合だったが、3回しか持たず4失点KO。負け投手となり、逆に相手に王手をかけられた。

 レギュラーシーズン最終戦から中7日での登板。メジャーリーグ公式HPによると「身体的には調子は良かった」と試合後に明かしたという。「今日は自分の投球はある程度できたと思う。ただそれを相手打線が上回り、打たれてしまった」と敗者の弁を述べた。

 とはいえ、いつもの姿ではなかった。無失点で切り抜けた初回だったが、2者連続四球を与えるなど28球を要し、満塁のピンチも招いた。1イニングで2四球以上は、今季175イニング以上を投げて4度しかなかった。

 3回は2ランなど4長短打を集められ、4失点で一気に逆転を許した。制球の乱れは明らかだっただろう。公式HPはアンソニー・レンドンに2ランされた90マイル(約145km)のコチャートを掲載。「これを失投と言わずして何と言おう」と掲載されたゾーンは、高さも左右コースもど真ん中だった。制球力が生命線のはずの前田が、最大の長所を発揮できなかった。

 敵将のダスティ・ベーカー監督も試合前に「彼はどんな時でも様々な球を投げ込んでくる。そして素晴らしい制球力を持ち合わせる」と警戒していたポイント。そこが失われれば、短期決戦で集中力や鋭さを増した強打者に対峙することは至難の業となる。

大舞台の重圧か?

 実際初顔合わせとなるナショナルズ打線は、追い込まれる前に積極的に打って出る作戦をとっていた。浅いカウントでは見極められることが多いスライダーに対しても、25球中14スイング。実際に安打した球は速球が多かったが、積極性を増したバットに対し、ど真ん中に失投がいった。

 レギュラーシーズン最終戦は2回2/3で降りた。これは地区シリーズへの調整が目的で、球数制限によるものでイレギュラー。それを除けば31試合で、4回降板というのが3度あっただけ。最も大事なマウンドで、実質今季最短KOとなってしまった。

「このまま終わってしまえば、本当に悔しいまま終わってしまうことになる。必ず勝たなきゃいけない試合だということは分かっていた。ナーバスになっていたわけじゃないし、今日は僕の日ではなかったということ」

 通訳を介して、前田はこう語ったという。慣れ親しんだはずの本拠地ドジャースタジアムのマウンドで、突然乱れた制球力。本人は身体的にも、メンタル的にも問題ないと強調したが、大舞台の重圧が狂いを生じさせたと見るほかない。

 マリナーズ・岩隈久志も、レンジャーズ・ダルビッシュ有も終盤の大事なマウンドで崩れ、ヤンキース・田中将大は故障離脱してしまったが、前田も真価が問われる「10月の野球」で本来の輝きを発揮することはできなかった。

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:10/13(木) 16:30

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