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岡田Jが土壇場の方向転換で得たW杯16強。弱点の露呈。成果を問えなかった「日本化」【西部の4-4-2戦術アナライズ】

フットボールチャンネル 10/13(木) 10:21配信

 アトレティコの躍進を受けて、復活の感がある4-4-2システム。Jリーグで頻繁に採用される一方で、意外にも日本代表ではそれほど使われてこなかった。だが、脳梗塞で倒れたイビツァ・オシム氏から日本代表監督を引き継いだ岡田武史監督は、4-4-2の変形システムである4-2-3-1をベースにチームを作っていった。「日本化」の方針も継続することになったが、W杯本大会直前に方向転換を強いられることとなる。(文:西部謙司)

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「日本化」のネックとなった被カウンターの弱さ

 岡田武史監督の「日本化」は順調にみえた。遠藤保仁と中村俊輔を軸としたボールポゼッションで押し込み、ボールを失ったら素早い切り替えからハイプレッシャーをかける。日本選手のパスワーク、機動力、スタミナを生かしながら、コンタクトプレーの弱さという短所を前向きの守備で補う。次のアルベルト・ザッケローニ監督のチームにも受け継がれた戦い方だった。

 ところが、ワールドカップイヤーの2010年になると突然失速してしまう。東アジア選手権での不振は、例年どおり年明けのコンディション不良と思われたが、その後も回復の気配をみせず、国内最後の強化試合だった韓国戦に完敗。この試合を最後に、岡田監督は守備重視へと大きく舵を切った。司令塔の中村を外して阿部勇樹を起用、フォーメーションも4-2-3-1から4-1-4-1へと変更した。

 それまでの戦術の基盤はすでに失われていた。まず、ボールポゼッションが安定しなくなった。これは中心選手だった中村、遠藤のパフォーマンス低下が直接の要因と考えられる。とくに負傷の影響で中村のパフォーマンスが落ちていた。回復を待つ手もあったが、戦術を変えるならば強化試合でテストする必要があり、韓国戦以降は待てないと判断したのだろう。

 しかし、むしろ最大の問題はカウンターアタックを受けたときの守備力だった。

生命線だったポゼッションとハイプレス

 日本の攻撃は、右サイドハーフの中村が中央へ移動して「間受け」を担当、空けた右サイドにSB内田篤人が進出する。そのまま右から崩す、あるいは中村経由で逆サイドへ展開するなど、中村と内田のラインが攻撃を作り出していた。

 ところが、この攻撃がカットされると内田の背後には大きなスペースが空いている。そこをカバーするCBの2人(中澤佑二、田中マルクス闘莉王)にはスピードが欠けていた。ハイプレスですぐに奪い返せれば問題は回避できるが、遠藤と長谷部誠のボランチコンビも守備のスペシャリストではなく、カウンターアタックに弱い編成だった。

 つまり、日本の戦術はポゼッションとハイプレスが生命線であり、ポゼッションに見合った得点を期待できるかぎりは有効だったのだが、ポゼッションが低下して押し込めなくなり、押し込めないことでハイプレスが効かなくなると、カウンターに弱いという短所だけが残ってしまう。「日本化」の成果をワールドカップで問うはずだったが、それをやる意味すらなくなっていた。

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最終更新:10/13(木) 10:21

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