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Jリーグが下した、「1S制への回帰」という英断。2S制導入・廃止の経緯と理由

フットボールチャンネル 10/13(木) 16:25配信

 Jリーグは12日の理事会で、J1の大会方式を2017シーズンから「1ステージ制」に戻すことを全会一致で承認した。ファンやサポーターの猛反対を押し切り、ある意味で批判を覚悟のうえで2015シーズンから導入した「2ステージ制+チャンピオンシップ」をわずか2年で終え、サッカーの“あるべき姿”に戻る英断を下したJリーグが抱える現状を、いま現在に至る軌跡とともに振り返る。(取材・文:藤江直人)

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Jクラブの幹部からの意外な言葉

 反対するファンやサポーターの声が賛成のそれをはるかに上回る逆風のなかで、2ステージ制が再導入されて2ヶ月ほどがたった昨年5月のこと。Jリーグ実行委員会のメンバーに名前を連ねる、あるJクラブの幹部から意外な言葉を聞いた。

 おりしも日本国内ではJリーグより約1ヶ月遅れで開幕したプロ野球の報道がたけなわとなり、プレミアリーグの強豪チェルシーが日本のタイヤメーカー、横浜ゴムとユニフォームのスポンサー契約を締結。当時の為替レートで、5年契約で総額383億円にものぼる巨額マネーが大きな注目を集めていた。

 その幹部は「納得していないよ。正直な話、オレたちだって正しいと思っていないから」と2ステージ制が世界的な流れに逆行することを認めたうえで、それでも再導入へ前のめりになって突っ走ってきた舞台裏をこう説明してくれた。

「2ステージ制になって収入が上がるといっても、各クラブの投資額が劇的に上がるほどには増えない。横浜ゴムがあれだけのお金を出してチェルシーにつく時代だから、日本の企業は普通にお金を出せるんです。ただ、残念ながらJリーグがその価値があると見られていない。投資の対象として見られていないのは、日常生活のなかにサッカーがなかなか見えてこないし、聞こえてこないからに他ならない。

 プロ野球が始まれば、案の定、プロ野球の報道ばかりですよね。あちらはほぼ毎日だし、こちらは週に1回だからね。しかも、いまの企業経営者は野球世代。だからこそ、正しいのはあくまでも1ステージ制だと理解しながらも、少しでも露出が増えてほしいという思いから2ステージ制にして、優勝争いのヤマ場を増やした。サッカーっていいものじゃないかと、まず企業経営者にそう思わせないと」

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最終更新:10/13(木) 16:37

フットボールチャンネル

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