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東大合格請負人が「シェアハウス」に注ぐ熱血

東洋経済オンライン 10/13(木) 6:00配信

東京都練馬区にある一軒家。その中に足を一歩踏み入れれば、10人ほどの男の子たちが、ワイワイガヤガヤ議論する声が聞こえてくる。
ここは計11名の男子生徒が大学合格を目指し共同生活をする「東大合格シェアハウス」。主宰するのは、「東大合格請負人」として数々の合格者を導いてきた時田啓光氏だ。なぜ集団で合格を目指すのか?  ”独学派”である私・鬼頭政人が、”共同学習派”の時田氏に鋭く迫る。

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■自主性のない子ども…増える現代の悩み

 鬼頭:偏差値35の学生を東京大学合格に導いた経験もあると伺いましたが、そんな時田さんが現在経営されている「東大合格シェアハウス」とは、いったいどんなものなのですか? 

 時田:簡単に言うと、勉強と生活習慣の両方を身につけ、自己実現を図る予備校付きシェアハウスです。主に大学受験に失敗した浪人生が、次の年の合格を目指し、3~4月に入居してきます。第一志望合格を目指すと同時に、社会に出てから役立つ知識も一緒に学ぶことを目標としています。

 鬼頭:大学合格を目指すにあたり、なぜ生活習慣を学ぶ必要があるのですか? 

 時田:勉強と生活習慣には大きな関係があります。朝何時に起きるとか、食事のタイミングはいつにするかとかは、本来自分で決めるものです。それは勉強でも同じで、期日や目標達成に必要なスキルの選定は、自分でやらなければなりません。でも多くの人が、普段から家事全般を親に任せっきりなので、自主性は伸びづらいのです。

 鬼頭:自主性がない学生が最近多いのでしょうか? 

高校生になっても、外食店で注文が出来ない!?

 時田:私が今まで指導をしてきた中には、高校生になってもファストフード店で注文ができなかったり、成績は良いのに靴ひもが結べないような子がいました。問題は、彼らが「できない」ことではなく、「やったことがない」ということ。すべて親がコントロールしていて、あなたは勉強だけしていればいい、という感じなんですね。それではすべてが受け身になって、今自分が何をしなければいけないのかを本人が自覚できません。

 受験において重要なのは、単に知識を詰め込むことではありません。「あれ? こうやったほうが時間短縮ができるのでは?」と、自分で考えたり、他人の意見を聞いて自分自身の課題に気づくスキルを伸ばすことです。

 鬼頭:生活面において「考える癖」を付けることが、東大合格に必要な能力を、結果的に育むことになるということですね。

 時田:そうですね。たとえば料理をしたことがない子でも、このシェアハウスに来て自分でやれば、案外ちゃんとできたりします。起床時間も、特にこちらで決めているわけではありませんが、実家でギリギリまで寝ていた子が、朝6時台に起きて散歩をするようになったりもしていますよ。

■進学塾・家庭教師の「挫折組」がやってくる

 鬼頭:ここに住む受験生の皆さんは、なぜ通常の予備校ではなく、このシェアハウスを選ぶのでしょう? 

 時田:入居者のほとんどは、受験浪人をしている子たち。だから、大手の進学塾や家庭教師は一通り経験しているんですね。彼らに共通していた経験は、「わかりやすい講義は何回も受けたことがある。でも身に付いた感じがしない」とか「理解できたはずなのに、家に帰るとなぜか解けない」という感覚。皆さんも同じような経験をされたことあるかと思います。

 これは、与えられて、言われたことをやったけど、どういうふうに自分で情報をつかんでいいのかがよくわからないために起こることです。私はその情報の「つかみ方」を教えています。

 鬼頭:なるほど。ところで、ここではユニークな方法で授業を展開していると聞きましたが、どのような方法でしょうか? 

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最終更新:10/13(木) 6:00

東洋経済オンライン

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