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アキバ系異業種交流会に潜入してみた --- 尾藤 克之

アゴラ 10/14(金) 16:30配信

皆さまは異業種交流会と聞いて何を思い浮かべるだろうか。かつて、異業種交流会(以下、交流会)といえば大規模なものが主流だった。より多くの参加者を集い、マッチング回数を増やすことで機会を増やすことが重視された。

■人脈構築にならない異業種交流会

人脈構築の代表的手段として交流会は考えられている。その点はいまも昔も変わらない。ビジネスの「ヒト・モノ・カネ」を充足するには交流会しかないと。しかし、残念ながら評価に値しないムダな交流会が存在することも確かである。

著名人が参加していると、名刺交換に列をなす光景を見ることがある。会食中でも会場を走りまわり名刺収集に勤しむ人がいる。確かに、営業代理業や保険販売なら交換した名刺をすぐにデータベース化してアタックすれば何らかの役に立つのかも知れない。

しかし、本来の人脈とは人に魅力が無ければ集まるものではない。魅力的であれば勝手に人が集まってくるから人脈構築など不要なはずだ。本来は努力して構築するような類のものではないように思う。

また主催者の「ピンはね臭」が漂っている交流会が存在する。通常、主催者は損をしないことが前提のうえで交流会を開催するが、同じ人が参加して同じような形態であれば得るものは少ない。

参加者にも「売り込み臭」が漂っていたら最悪である。「交流会で良客を増やすぜ!」と鼻息が荒い人がほとんどだ。こうなると「仕事をもらいたい人」が必然と増えてくるため「give and take」にはならない。

そして、人とのつながりは簡単に結びつくものではないことに気がついた参加者は、やがて交流会に嫌気がさすようになる。従来ほど、交流会の話題を聞かなくなったのにはこのような背景があるのだろう。

■変化する最近の異業種交流会

そのようななか、女性専用交流会が増えている。女性活躍の推進に向けた活動が一般的になるなかで趣向も多様化している。今回は、『とことん調べる人だけが夢を実現できる(http://amzn.to/2e9V64c)』 (Sanctuary books)の著者であり、女性専用交流会を運営する、方喰正彰(以下、方喰)に話を聞いた。

――方喰は、別名「アキバ系コンサルタント」「秋葉原の執事」と呼ばれているそうだ。方喰自身が秋葉原観光推進協会の会員であり、秋葉原を拠点に活動をしていることも影響しているのだろう。まず、交流会の目的について次のように述べている。

「大規模な交流会の場合、どうしてもコミュニケーションの質が下がります。全員と名刺交換をしても、名刺コレクターになってしまうため、かえって機会損失につながります。それよりも、交流会を女性限定にすることで、ざっくばらんに話せるようになり打ち解けやすいという効果があります。」(方喰)

「最初の頃は、男性を入れたこともあるのですが、評判になるとマニアの申込が殺到することがありました。こうなると、交流会としての本来の目的が達成できなくなります。いまは、女性限定のみの開催として限定するようになりました。守秘性を高めて交流会の日程や私の写真も非公開としました。」(同)

――それでは、少々、流れを紹介しておこう。まず出席者全員が自己紹介をする。出席者全員がお互いについてある程度理解した時点で、「私たちは○○に強い会社です」というような自己アピールをしてマッチングシートを記入していく。これは、婚活パーティなどにおける「マッチングシート」に似ているかも知れない。マッチングシートは参加者全員に行きわたるので、一部の人だけにアクセスが集中することを抑止する効果がある。

■女性専用というメリット

「多くの女性起業家には、そこに至った経緯やビジョン、独自の判断基準や仕事観などが存在します。お互いの情報を詳らかにすることは大きな気づきになります。交流会は、出会いやきっかけ作りの場ですから、個々に連絡を取り合うなどの交流も必要ですが、そのための土壌づくりまでを交流会でおこないます。」(方喰)

今回の交流会にも、幅が広い業種からの参加者が見られた。しかも参加者の紹介制である。上手に活用すれば、人脈が広がり、仕事が充実するきっかけになりそうだ。このような クローズドな形態が今後の主流になるのかも知れない。

尾藤克之
コラムニスト

尾藤 克之

最終更新:10/14(金) 16:30

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