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お蔵入りCMで見つけた幻の流行語大賞2016

nikkei BPnet 10/14(金) 11:16配信

「お蔵入り」のニュースで賑わうCM界隈

 テレビCMといえば、流行語を生む優良金山のひとつ。ユーキャン新語流行語大賞の受賞記録を見ても、古くは「私はコレで会社をやめました」(1985年大衆賞 禁煙パイポ)とか、「24時間タタカエマスカ」(1989年銅賞 リゲイン)とか。テレビ離れが進んでいるからか、最近はさすがに減っているが、例えば2013年に大賞を受賞した「今でしょ!」(2013年年間大賞 東進ハイスクール)や2015年にノミネートされた「結果にコミットする」(ライザップ)なんかも、考えてみればCMが生んだ流行語だ。

 そのCMの世界では、今年も「お蔵入り」のニュースがいくつかあった。まあ、CMは、商品の好感度を上げて商品を売ってナンボ。お客さまを不快にしてはいけないことは、誰でも知っている。こんなコンプライアンスなご時世だし、念入りに調査をしてからオンエアもしたのに、想定していなかった誰かの地雷を踏んでしまい、泣く泣く取り下げ…みたいなパターンが多いと思う。

 ちなみに自分がライターになったばかりのその昔、編集者からはよく「読み飛ばされる記事を書くくらいなら、人が文句を言いたくなるような記事を書け」と言われたもの。今なら簡単に言うとそれを「炎上商法」と呼ぶので、そんな心得をライターに垂れる編集者はいないけど。これがCMとなるとさらにコンプライアンスの締め付けは厳しくなる。作る方の苦労もハンパないと思うな。

 というわけで、また前置きが長いのだが、そんなCMの作り手に敬意を表し、お蔵入りにならなかったら流行語になっていたかもしれない「幻の流行語大賞2016」、始まりです!

「二兎を追う者は一兎をも得ず」(矢口真理)

 まずノミネートから発表。今年のお蔵入りCMで話題になったのは、大きいもので3つ。まず3月末に打ち切られた「カップヌードル」の新シリーズ「OBAKA’s UNIVERSITY」第一弾のCMだ。

 地雷となったのは、たぶんアンチ不倫派の人たち。ちなみに、不倫を肯定する勇気ある人は、90年代に「不倫は文化だ」発言で物議を醸した石田純一以来、出てきていない気がするので、「アンチ」という呼び方がふさわしいかは別として。

 とにかく、1月のベッキー不倫騒動で勢いづいた彼らが、このCMで本格復帰する予定だった矢口真理に「不快感」を感じ、クレームが殺到。CM内で学長役のビートたけしが言う「常識とか忘れたふりして、あんた自身の生き方を貫くってことなんだよ」というセリフも空しく、わずか1週間で打ち切られた。

 このCMからは、OBAKA’s UNIVERSITYの「心理学部准教授」役で出演している矢口が授業で力説しているセリフ「二兎を追う者は一兎をも得ず」が幻の流行語にノミネート。ぜんぜん新語じゃなくて、昔からある有名なことわざだけど、ここは目をつぶっていただいて。

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最終更新:10/14(金) 11:16

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