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BMWの燃料電池車はオリンピックの年に登場?

日経トレンディネット 10/14(金) 12:18配信

 BMWジャパンは2016年9月26日に、2020年の販売を目指して開発中の燃料電池車(FCV)を日本で初公開した。実験車のパワーソースは最高出力150kW(200ps)を発揮し、0-100km/h加速は8.4秒、最高速度は180km/hだという。

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 これは「BMW5シリーズ グランツーリスモ」をベースとした実験車両で、エンジンルームに水素から電気を生み出すFCスタック(燃料電池)を搭載。水素タンクは車両中央に、駆動用の高電圧バッテリーはラゲッジルーム下に収めている。

 駆動方式は、ベース車の5シリーズ グランツーリスモと同様に後輪駆動で、駆動モーターは後輪中央に配置。一見ノーマル然としたスタイルが示すように、車室内はベース車と同じレベルの広さを確保している。ただし、フロアの中央に水素タンクを備えるため、後席中央のトンネル部分が高くなり、4人乗り仕様となっている。

 ラゲッジスペースは床下収納が小物入れ程度のスペースになり、トランクスルー機構も省かれてはいる。それでもベース車とほぼ同等のサイズを確保しており、極めて実用的といえそうだ。FCV化による重量増対策として、ルーフやテールゲート、ホイールなどパーツ各部にカーボン素材を積極的に採用しており、軽量化と運動性能の向上が図られている点はベース車と異なる。

水素タンクなどのメカニズムはBMW独自開発

 BMWのFCV開発にはトヨタとの協業による部分が多いようで、例えば発電に必要なFCスタックはトヨタが開発したものだ。もちろん、システムすべてがトヨタの開発製品というわけではなく、駆動モーターや高電圧バッテリー、水素タンクなどはBMWが独自に開発している。

 またBMWは、水素を利用する2種類のシステムを開発中という。一つはトヨタが採用する700bar(約700気圧)という高圧の水素ガスを利用するシステム「CGH2(Compressedgaseous hydrogen;圧縮水素)」で、この場合、連続航続距離は約450kmだという。もう一つはBMWが独自に開発するとても低い温度(マイナス200℃以下)の水素ガスを350barまで圧縮して利用するシステム「CCH2(Cryo-compressed Hydrogen;極低温圧縮水素)」で、こちらの航続距離は約700km。両システムの違いは、水素タンクにためるときの水素の量にあり、CGH2システムの搭載量は4.5kgだが、CCH2のほうはより多くの7.1kgの水素を搭載できる。

 一見、CCH2のほうがよさそうだが、マイナス200℃以下という低い温度なので車載システムが複雑化するというデメリットがある。一方で水素ステーションは簡素化できるなど、インフラ面ではメリットがあるという。

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最終更新:10/14(金) 12:18

日経トレンディネット

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