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人間関係まで変わる 自分もハッピーになる食のマナー

NIKKEI STYLE 10/15(土) 7:47配信

 前回(「実は美と健康と仕事に直結している『食のマナー』」)は、私が食事の際に気をつけている「基本の食べ方のマナー」をお話ししました。私は、その食べ方を自身に対する思いやりのマナーとし、毎回の食事で実践したことで、健康になり、結果的に体重が5カ月で10kg減りました。

 もちろん、これは個人差もあるでしょうし、これだけで体重が減ったわけではないとも思います。そこで今回はさらに、マナーと関連する食事改善の仕方、その結果として仕事などの人間関係においてどのような成果が出たのかを具体的にお話ししたいと思います。

 私は常々、マナーとは「相手の立場に立つ思いやり(愛)」であるとお伝えしています。この「相手」とは、人間だけではなく、動物や植物、鉱物などを含めた自然界すべてが相当すると考えます。そう考えれば食べ物、すなわち食材に対するマナーも存在するといえます。
 食材に対するマナーという観点から私がおこなっているのは「食材そのものの味をいつくしむ」ということです。どういうことかといいますと、「調味料を極力使用しないで食べる」ということです。

■「食材に対するマナー」で心が満たされる

 私は2014年9月に、東洋医学と西洋医学の両専門医からの指導を受けて以来、野菜と果物中心の食生活に変えました。それまでは、とんかつやジャンクフードなどが大好きで、食塩やしょうゆ・ソース・ケチャップ・マヨネーズなどをつけて食事をしていました。もちろん、サラダにはドレッシングは必須と思っていました。
 ところが、食生活を野菜と果物中心にして気がついたことがありました。それは食材、例えばカボチャの立場に立ってみたときに、そのカボチャ自体がもともと持っている味を味わうことなく調味料を使用するのは、カボチャに対して失礼なのではないか、という発想です。

 英国のオックスフォードにいた頃に、当時オックスフォード大学の大学院生だった友人から聞いた話があります。ある学生Aさんが世界的に有名な某会社に内定しました。その会社は内定者たちを招待し、役員たちとの食事会を開催したそうです。その食事中、Aさんはメーンのステーキを食べる前にソルト(塩)を振りかけました。それを見ていた役員の一人が「ひと口も食べていないのに、いきなりソルトを振りかけるようなマナーのない人は、弊社の社員にはふさわしくない」と言い、内定が取り消しになったというのです。
 この話はもしかすると別の理由があったのかもしれませんが、少なくともひと口食べて味わう前に調味料を使用するという行為が、マナーの欠如と評価されたことに違いはありません。
 確かにこの話は、飲食におけるマナーとして納得します。例えばコーヒーを飲むときに、普段から砂糖やミルクを入れて飲む人であっても、最初のひと口はブラックで味わい、その上で好みの砂糖やミルクを入れるのが、コーヒーをいれてくださった方、またそのコーヒーに対するマナーであるといわれています。
 そう考えると、前述のステーキを食べるときのマナーは、料理人に対するマナーと料理自体に対するマナーといえるでしょう。本来、食事のマナーとは、ナイフやフォークの扱い方や中座するときのナプキンの置き場所などの「型」以前に、物も含めて「相手」に対する思いやりの心、気持ちから成っています。

 外食の多かった私でしたが、以来、自炊をし、仕事先にも野菜や果物を弁当箱に入れて持参し、食材そのものの味を楽しみながら食事をしています。その際に、前回お話ししたように、ゆっくりと最低でも30回はかんで食べます。すると、その食材が本来持って生まれてきた味が、口の中で広がり「わぁ、こんなに甘いの?」と多くの発見があります。そして、それがゆっくりと食道から胃に入っていくことをありがたさとともに体感できます。「なんておいしいんだろう」と感じることによる満足感と、おいしい食材に対する感動や感謝の気持ちが芽生えることで心が満たされます。すると面白いことに、食べる量が自然と少量になっていきました。

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最終更新:10/15(土) 7:47

NIKKEI STYLE

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